第6話 最近の作品には描写不足が多すぎる

 お久しぶりです。久々の投稿となります。ここしばらく半年以上か1年前後かわかりませんが、投稿小説から離れていました。

 理由としてはいろいろありますが、このコロナ禍で暇を潰すものがほぼほぼ無くなってしまったため、ふとそう言えば最近読んでないしどう変わったかなと思い1ヶ月ほどランキングから漁って読みまくりました。


 読み漁った結果としての感想は……。


 すっごく残念の一言です。


 ストーリーとして面白い作品はあることにはありました。これについては過去にもたくさんあったし、簡単なストーリーを考えるアイデアは生まれやすいわけで、それを物語として昇華させるのが難しいのが小説だったり、漫画だったりとした芸術系の作品だと私は思うわけです。


 では何が残念だったのか……。


 それは情景や心理といった描写があまりにも無い作品ばかりだったこと。

 ただ単に主人公やヒロインが登場して何かイベント与えて進ませている作品ばかりだというのが感想でした。

 あまりにも情景心理描写が無くて全く共感できなかったり、ストーリーのイベントとしては濃厚でも描写が無くて深みが足りず、ただただ物語がすすんでいく……。

 悪く言えば小さい子供が読む絵本等みたいで、たんたんと物語が進んでいくといった感じでしょうか?


 ここまではただただ罵倒してるだけになるので、どういった作品だったのかを例を述べます。

 まず映像があるもの、ラノベ、アニメ好きならばほとんどの方が見ているであろうアニメ化されているもので例をあげます

 まず最初に『君に届け』という漫画もアニメも実写化もされた作品の冒頭での男ヒロインが女主人公と出会うシーン。桜が舞う下で出会うシーン。

 ここで初顔合わせの二人ですが、物語を語る上でとても大事なシーンであるというのは、誰しもがわかるシーンです。

 理由としては誰からも怖がられるが根はとても優しい主人公。偏見を持たず心優しい男性ヒロイン。それを全て描写させるためどのコンテンツでもしっかり描かれています。

 このシーンを読者や視聴者にインパクト無しや、伝えずに進ませてしまったら台無しです。


 ではここを文字にしたらどうなるのでしょう?


 ここのシーンをこの1ヶ月読んだ作品だとどうなのかを似たように書くのならば……。


 私は皆から怖がられている。見た目が貞子に似ていて性格も暗いからだ。そんな私だから今日高校の入学式が憂鬱で仕方ない。いじめに合うからだ。

 憂鬱な気持ちで登校中道に迷っている人がいるらしい男性をみかけ声をかける。

「こっちですよ」

「ありがとう」

 そう言って私の頭についてる桜をとり私に渡し去っていった。


 こんな感じでしょうか。もう少し描写が書ける人ならば笑顔をむけながらとか、台詞もう少し足したりとか、された後の主人公がどう思ったかちょっと書く程度でしょうか……。


 ただ漫画にしろ映像にしろそれだけじゃない。漫画では風早の描写はかなり確か書かれていたはず。

 映画では上からのアングルにして後のための映像の伏線にしてたような……。あとは今は陰キャと陽キャで別世界のように映し出してたと感じてた。記憶を掘り起こして書いてるので間違ってるかもだが……。ただ読んだ、観た当時の感想は覚えているので間違ってない。

 そんな印象に残されたシーンを例に出したようなものだと何も感じないのですよ。

 少なくとも私ならばただ単に主人公は貞子に見える暗い主人公で、ヒロインの男性は陽キャなんやな程度。これから何かのイベントが起こるまで何もわからない単なる出会いのシーンにしかならないということ。

 似たようなもので『CLANNAD』も登校にて出会うよね。これもただアンパンて言って二言三言だけとかされたらインパクトない。

 映像でもあるように桜が舞うとか付け加えて綺麗に描写させてインパクト狙ってたよね。


 もし、もっと深く主人公の描写を書くのならば。


 桜が散る中私とはまるで世界が違うような美男子が困り果てて地図とにらめっこしていた。怖がられると思いつつもなぜか知らないふりもできずに声をかけていた。

 皆からは怖がれるのに声をかけてもそんな素振りもなく笑いかけお礼を言われた。

 初めてのことで何が起きたかわからず立ち去る名前も知らない同級生……。先に友達なのか隼人と言われた男の子。そんな彼の後ろ姿を見つめていた。きっと優しい人なんだろう。だが私とは住む世界が違う人。でも憂鬱な登校初日だったがほんの少しだけ良いことがあったと言いきかせ、私も足に力をいれ歩き出す。


 と私ならば書いてる。むしろ私としたらここは出会いのシーンなのでもっと深く書きたい。言ってしまえば次の話では早川視点でも書いてから本題に入りたいと思ってしまうほど重要と思っている。

 こうすることで主人公である女性の心理描写を女性読者には共感して欲しいし、これだけだと怖い貞子なのだからどういいのかわからないわけで、少しでもヒロインは可愛いんだぞ! って思わせて男性読者にも共感をすこーしだけ持ってほしいので書きたい。

 ようは漫画にしろアニメは絵があるのでどうしても可愛いしイケメンなわけなのでワンカットでいいが、小説となるとしっかり描写やその時の心理を書かないと移入しにくいので、私は必須と思っている。


 なのに今ある数多の作品はただ出会ってるだけ。ファンタジーならばただ助けて簡単な吊橋効果で好きになったりするだけとか。あまりにも安直なものばかりだった。


 たしかにライトノベルなので高度な比喩やら技法は必要ではない。必要ではないが、だからといって心情心理を省きすぎていいわけではないと思う。


 例を書いてみたが、後者はくどいと思うのだろうか?

 SAOでもそうだが、アスナのパンを食べるシーンであったり、容姿を隠してたが戦闘シーンで全容がわかるスローシーンとか可愛い、かわ格好よくみせたりしなくて人気なるだろうか?

 他のサブヒロインでも各々シーンがあって主人公を好きになるシーンぽいものは読者や視聴者は同じところを思い出すと思う。


 こういった印象に残ってほしいところというのは漫画にせよアニメ、映画、小説というのは力をいれるものです。


 しかし今の投稿されている小説はたんたんと書かれているだけのものが多いと読んで感じました。

 もちろん全てではなかったです。中にはメリハリがちゃんとあって書けてる作品はありましたが、少ないと言わざる終えません。


 もう少し情景であったり、心理であったり、主要な登場人物の初登場とか大事な分岐点になるであろうシーンを大切に描いてほしいと切に思う。

 せっかくの作者が生み出した子供なわけだから大事なとこは命を吹き込むように描写してほしい。

 そしてそれを読んでいる読者側がまるでその人になったかのように思えるものを読みたい。


 いや、私が読みたい。


 と愚痴を零すように書きました。久しぶりに書いたのでかなり長文になったのをお詫びします。

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