第23話 記号や顔文字、絵文字は小説に必要か?
点について語りましたが、せっかくなのでその他の記号について語りたいと思います。
記号といっても色々ありますし、今では当たり前に普及した顔文字、絵文字。これはもうSNSの普及で当たり前にあるもので、一昔前ならば40代以上はそんなものは必要ないと言われてたものが今では50代、60代でも使われているもので、プライベートで使うものとしては日常化されてますよね。
この記号、顔文字、絵文字について小説に必要か不要かについてですが、私の見解、結論を先に言いますと、条件があるならば、となりますが必要と思っています。
まず条件としては現代物、近未来やSFで今より発展しているなどであること。ファンタジーで魔法など手段はなんでもいいですがSNS、Lineと似たような文化があると記述されているなど、今現在の世界観と同じ舞台である場合に限ると思っています。
小説とは時に昭和から物語が始まり平成までいって事件が解決するなんて物語は沢山あります。そのなかで黒電話からポケベル、携帯電話と連絡手段が変わった事を描写させることで時代をイメージさせやすくするために描かれるなどがあるからです。
なので現代恋愛物ならば年の差恋愛を書いたときに年上は顔文字を、年下を絵文字やスタンプをと書くだけで年の差がある事を意識させる事ができます。これは立派な作者の技術だと思います。
なので携帯でスマホでPCでとなんでもいいですがチャット形式のSNSでの会話の描写ならば使用しても良いと思ってます。
ではどんなものなら否定なのかというと通常の会話や地の文で使用される場合は否定します。「うれしい(///∇///)」 や「うれしい❤」「うれしい♪」といったやり方は小説には不適切というか見るだけで嫌悪感が凄いです。
たしかに見るだけでわかりやすいです。シンプルだし伝わらないことは無い。
が、シンプルということは伝えれるものは浅いということです。
小説家とは小説とは、文字を文章にし、それを読者に届けるものです。
表現出来ない言葉なんてものは無いのです。
それをしないということは小説家ではない。
ただの個人日記です。
他人に見せる、読んでもらうためのものではない。
プライベートの友人間のみでしか使えないものです。
今では普通に会話に使われてる作品がそれなりにあります。とくに顕著なのがエロシーン、ラッキースケベが描かれたりするハーレムが特に多い。
これらを見るたびに表現するのを怠っていると感じます。これはただの怠慢で、いくら内容が素晴らしかろうが面白くても一瞬にして価値を無くします。
たとえそんなつもりは無くとも、ただ単にウケ狙いや、ちょっと可愛らしく思わせるのを誤魔化させる、錯覚させるための、浅ましい狙いのもとやっていると感じてしまいます。やりたいのなら、書きたいのならweb投稿をして不特定多数の大衆に披露などせず、友人や文化部などの狭いコミュニティだけですればいい。
ただ照れや嬉しいなどの表現をするのにこれらを使わずとも、より情緒や深い心理を表せれる素晴らしい言葉はたくさんあります。
なにより日本人は古来より情緒というものが好きで遺伝子レベルで好ましく思う種族です。それは和歌、短歌、徒然日記などでもわかるはず。
それを表す事のできる場面なのに安易にわかりやすい、可愛いからと使うのは小説という文化を馬鹿にしていると思ってます。
少し熱が入り過激な物言いですが、再度言いますが完全な否定ではありません。話していて好きな人を見た時にハートが飛んでるように錯覚、イメージさせる事は無いとはいいませんが、文字として「ありがと❤」なんて言わない。見えません。こんなことをしなくても地の文でいくらでも表現はできる。
「ありがと」
まるでハートが実際に飛んで見えるような……そんな錯覚をしてしまうぐらいに、嬉しそうに微笑みながら彼女は言った。俺は顔がとても熱くなると同時にいいようない鼓動を感じた。
とした方が情緒があり読んでてより深く主人公に依存して自分自身も何か感じませんか?
言葉とは、文章とはこの地球上で唯一の人類が生まれ初めて表現させた文化です。それこそ何世紀とかけて発展し、昇華させた文字、文章を考え、それを形にしたものが書物であり、読んでいるのが私達です。それを簡単にすませてしまうというのは……。皆さんはどう思われますか?
SNSで生まれた顔文字や記号、絵文字は確かに伝わりやすいし可愛いとは思います。でもこれは簡単なやりとりにそう言った感情を伝えやすくするためのものだと思います。恋人とのSNSでのそんなやりとりは確かに可愛いです。
逆にSNSで例題のようなことを会話してたとしてお互いハートが飛ぶようにとか書いて送り合ったり、それを見たら寒くなるか、怖くなるでしょう。
なので限定ではあるが、時代背景を表現するのに使う。LineなどのSNSでのやりとりの描写に使う。などの場合は肯定するが、地の文や会話文での使用は否定します。
おそらく多くの読書家は好まないのではないかとお問います。
好むのは読書は漫画とラノベだけの人や、教養がない人や、物事を安易にしか考えない人だけかと思います。
もしこれを読み、受け入れていたという人、そして別に良いと思う、理解出来ないという人は、1冊で良い、なんでもいいので認められている小説家の小説を読んで下さい。たった1冊読むだけで私の意見を肯定しきれなくとしても理解できるはずです。
小説を書くという事をせっかくしているのだったらどんなものでも文章にして書き、それを伝える、伝わるような文章を書くという心を抱いて欲しいと願います。
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