第24話 物語とテーマの違いとそれを込める意味

ここ最近はラノベを離れ過去に読んだものを再読したり、それを元にしたドラマや映画を見たりしてネタ探しをしていました。そこで面白い本とはについて書きましたが、まだ不十分かつ語ってない事がまだあるなと思ったので語りたいと思います。


 皆さんが単純にタイトルの物語とテーマとだけ聞くと同じものと考える方がほとんどだと思います。小説や漫画、アニメ、映画にドラマに劇、どれもこれも脚本するというのは物語を創るわけですからテーマがなければ作れません。


 そこで皆さんが物語とテーマと聞いて考える事、真っ先に思いつくものというと、恋物語なら片思いなのか両思いなのか、よくある陰キャが高嶺の花を射止めるなどなど。ファンタジーなら異世界転生、転移を基本として、そこにいろんな種類のチートをもち、ざまぁであったり成り上がりだったり、物語の設定の方をイメージしないでしょうか? 私も単純に問われたりすればそう思うでしょう。物語を書くとすれば先ずは大まかな考えたテーマ、所謂あらすじを考え設定を考えるので間違ってはいません。読者もまずはそこを読み取ろうとするし、その概念をイメージして読みます。


 ですが小説家はそれだけではダメだと思ってます。読者全員がとは言えませんが読書家と自称している方はちょっと違います。たぶん……。


 私はというと違います。それは何かと聞かれたら『テーマは何か?』と考える事です。物語を読みながら登場人物に依存し、なりきり、その世界に没頭しつつも考える事、思う事があります。それは作者が何を伝えたいのか、何を書きたいのか、隠された『テーマは何か?』ということです。これらを文章の中からそれらは何なのかを汲み取ろうとしてます。


 あらすじの『大まかな物語のテーマ』ではないのです。作者のメッセージを探すのです。この隠されたテーマが無いと面白い作品にはならない。と言い切ります。


 今の数多くのweb作品は物語は考えられ設定は面白いとは思ったりしますがそのテーマが無い。物語のおおまかな内容はわかるのです。そのおおまかなものでは伝えたい事はわかる。これはざまぁしたくて偶然手に入れたもので成し遂げたいんだな、陰キャといわれてるけど何かのきっかけで恋愛させたいんだな、のように。

 ただ残念なことに私が言う『テーマ』とはそういう事ではありません。


 何を言いたいか説明するのには漫画や映画がたぶんわかりやすいし理解できる。漫画は子供がほぼ対象なのでだいたいの漫画なんかは友情や人を想う気持ちがいかに大切かが隠れてます。映画なんかは映像の中の背景描写などに人種差別や虐待など社会問題について2時間強という短い時間の中で写したり、台詞でちょこっと言わせたりとかされてます。わかりやすいものを例えましたがこれ以外に様々な『メッセージ』があります。ようは作者、監督が伝えたい、伝わって欲しいものが物語の中に隠されたメッセージ、テーマが隠されてます。ディズニーやジブリ作品なんかは物語、テーマが単純でとてもわかりやすい。だから世界中で愛されている理由ではないでしょうか。


 ここ最近読み直したもので『カッコウの卵は誰のもの』を読んだ時に思ったのは家族とは何か? 家族の在り方とは? 子供の可能性とは? 親を見る子供の目線とは? 絆とは? というのが隠されているわけですが、これは誰でも読めば感じ取れるでしょう。そこから私は昨今の親子の殺人の多さから皮肉を交えているのではないかと考えました。東野圭吾ばかりであれですがこれは私にとっては仕方ない。初めて本らしい本というのを読んだのが『白夜行』で小説の面白さをわからせてくれた作品であり作家だから。漫画やアニメ、映画という視角でしか楽しみがわからなかった私を、人が人を想う気持ちにこんなパターンもあるのか。この二人は幸せだったのだろうか? この刑事がここまで追いかけさせたのは何なのか? などものすごく考えさせられました。

 文章嫌いの私が小説だとこんなにも、深く深く物語を、人をこんなにも奥深く表現させ伝える事ができるのかと気づかせてくれました。映画も観たあとは余韻に浸る事はありますがそれよりも私の心に刻まれました。


 当時を思い出し浸りかけて長くなりましたが、私がどれほど文章から感じたものがなんなのかが伝わったと思います。文章嫌いの私がたった1冊で変わるのです。読み終わったあとの感傷はなんとも言えません。

 そこからです。小説にはまり、文章というものにのめりこんだのは。漫画やアニメや映画にテーマや視点といった違う目線から見始めたのは。それまでは単純にただ面白いと思う程度しかありませんでした。まぁ暇つぶしだったのもありますが……。


 それから何冊も読みましたが映画でも漫画でもほぼこの隠されたテーマが含まれてます。なので面白い本には物語や文章がしっかりしてることは前提なのですが、いくらしっかりとした文章を書いていようが物語が珍しく設定がしっかりしていようとも、この『テーマ』が無いものは面白くなく、何を書きたいのか、何を伝えたいのかわからないという感想をもたれてしまうと思ってます。


 もう一人あげるのなら同じラノベ作家の作品『ゼロの使い魔』。この作者は完結することなく世を去ってしまうわけですが私はアニメでしか知りません。当時はちょうどラノベという存在を知り調べていたころです。それで観ていたのですが子供向けの絵だなと思いながら面白いなと。それで原作は何かと探していて偶然未完で亡くなり、その意志をついで完成させた作品と知ったわけですが、憶測で申し訳ないがまさに命を削って書いていたから面白いなと思わせれたのではとも思ってしまいました。

 恐らく何かしらの強いメッセージを多くの方が感じたのでしょう。だらか意思を継ぎ他者により完成しました。

 作者や遺族の方には失礼な言い方で申し訳ない。

 幼稚なキャラデザでしたがそこには想いやる登場人物とか夢やらアニメであったけども伝えられてるテーマがそこにはあった気がします。だから子供向けのアニメかなと思いつつも全て観たのだと思う。機会があれば本も読んでみたいと思うがまだ出来ていません。申し訳ない……。


 また話が逸れましたが、どんなに凝った物語であろうと、どんなに文体が綺麗だったり読み易い文章だったとしても、何も考えずただその場その場で書いたテーマの無い作品には、感動は生まれない。絶対に生まれない。

 物語、文章で面白いと感じたとしてもそれはまやかしだ。

 薄い薄い表面上の簡単に生まれてくる面白さだ。

 一発芸人と同じ。その時は面白いと思われたが表面上だけで時が過ぎれば忘れられたと同じように、そんな作品があったなと思い出さないと忘れ去られてしまう、下手したら存在すら忘れ去られる作品になると思う。

 そうなってしまっても良い。自分の作品で心に刻まれないものにならなくても良いと思うならテーマなんて考えず、その場その場のウケ狙いで書いたら良いと思う。


 私のこのエッセイと同じように。


 私のこのエッセイは一部の方に背中を押され書き始めたもので、その方にノートに書いた以外の事で何か伝われば良い、何か参考になれば良いやと書き始めたと同時に、年々中身の無い作品やただただ多数の作品をいくつもその場の思いつきだけで書いてる作家が溢れ、段落すら無い基礎ができていない作品が増大しているのを、嘆き愚痴を溢しているだけの自己満足で書いている。というのがテーマだ。

 そんなテーマなので多くの方に読まれなくても良いとさえ思っている。


 そろそろまとめよう。今回は熱くなり文字数過去最多だ。


 物語とテーマは同じかつ違うものである。物語の中のテーマと作者の伝えたいテーマを表すような物語が、文章が、書けてこそ小説であり面白い作品。と私は信じてるし、確信している。



 貴方はどんな作家になりたいですか?

 貴方はどんな作品を残したいですか?

 貴方はどんな本を読みたいですか?


 私と同じように思う人、共感できる人が増えるといいなぁ……。

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