余話への応援コメント
もし自分の中に傲るものを見出してしまったならば、その赤いほうの薬を飲んでしまいたいですね。わりと今そんな気分ではありますが……。何を為したら白い薬を飲むことを自分に許可しましょうか。あるいは良き友に委ねるか。今回もとても素晴らしいお話でした! ありがとうございました!
作者からの返信
お読み頂き有難うございます。前にも記しましたが、これは中国の説話集の古典”聊斎志異”と、それを元にした古典落語の中に似た話がありましたので、それをモチーフにしてみました。
本当は春美さんの顔が綺麗に治ったという終わり方にしても良かったんでしょうが、余韻を残したラストにした方が良いと思いましたんでね。
編集済
その5への応援コメント
はああ……。春美さんが、痣の無かった時期含めこれまでの時間を何を思って過ごしてきたのか。これまでの余分なところの無い精緻な描写から、それが十分に推し量られますし、痛切なまでに私の心に迫ってきます。そして、それが贖われる、今この時ですね。これは涙を禁じ得ませんです。杉田氏の行いは決して正しいとは言えませんが、それは大島青年の登場をもって補完されるんですね。不遇を受けてもなお人の世の善性を信じ、娘を信じていた。乾さんは淡々と、その橋渡しをする。その役割を受け持てるのは、やはり、ハードボイルドをおいて他には無いのではないでしょうか! ハードボイルドばんざい!
作者からの返信
お読み頂き有難うございます。杉田氏の行為は研究者としても、父親としても決して許されざるものでしょう。それは彼自身が一番良く知っていたと思います。しかし大島青年という、春美の本当の心根を理解してくれる人物が出てきてくれて、良かったと私も思っています。
私の小説は乾の一人称形式になっていますから、その点多少無理が生じるところがありますので、幾分苦し紛れのところもありますけれど、理解者がいて下さるというのは、本当に有難いことであります。
ハードボイルドっていうジャンルは、主人公はあくまで『狂言回し』であることを以て見つけたりというところも、多分に心がけてみました。
その1 への応援コメント
こんなに次々と新作を発表されているのが、凄いです!
そして今回も面白そうな出だしでわくわくしています!
これからどう話が進んでいくのか……
楽しみにしています(*^^*)✨✨
作者からの返信
お読み頂き、感謝しております。
『小説家になりたければ、兎に角書きなさい』、ある有名な作家の言葉が私の守り本尊であります。
幸い今のところ時間的にも余裕がありますから、出来のいい悪いは別として、兎に角毎日書くこと、これだけを日課にしております。
プロの作家さんと違いまして、趣味としてやっている限りは、書いたものでも自由に書き直しが出来ますからね。
今回の作品は、ハードボイルドの本道から少しばかり外れた作品になると思います。その点をご容赦下さい。
余話への応援コメント
今回も純愛ものですね。私は好きです!さりげなく恋のキューピッドになるシャイな乾さん。
この物語のベースとなったという聊斎志異の中のお話って何ですか?
自分でも聊斎志異の中からリメイク(緑色のカーディガン)する程好きなんですが、どの話なのか分かりませんでした。
しかも落語にもなっているんですよね。これまた割に知っているほうだと自負していたのですが、全く分かりませんでした(汗)
聊斎志異の事を聞く前は古典落語をモチーフと聞いて「心眼」かな、と予想していたんですよねー。
作者からの返信
お読み頂き有難うございます。
『聊斎志異』の中にあるのは、一人の美しい女郎に、貧しい書生が恋をし、たった一度だけもてなしてくれる。
しかし女郎はその美しさから朋輩の嫉妬を買ってしまった。
ある時彼女は店にやってきた一人の老人から顔に泥を塗られ、それが原因で醜い痣が出来てしまい、朋輩たちから追放されてしまう・・・・と言うお話です。
タイトルははっきりと知りませんが、オチにつきましては、本作と大体同じです。
古典落語の方は『惜しむべし』という外題で、老人が女郎に会った時、
『惜しむべし、惜しむべし』と言いながら泥を塗る・・・・というところから来ています。
失礼しました。
聊斎志異に載っているのは、瑞雲というお話です。
実は老人は仙人で『お前はあまりにも美しすぎるから、周囲の嫉妬を買ってしまう。いつか見かけだけではなく、お前の心根を理解してくれる人間が出てきたら、元に戻してやろうと思っていた』と語り、妓楼を追放されて物乞いをしていた彼女を、出世した貧乏書生が妻にした後、持っていた水で顔を洗ってやると・・・・というくだりになっています。
いずれも子供の頃に読んだり、ラジオで聞いただけですから、正確なところははっきりとは分かりませんが、心に深く残っていたので、今回モチーフにさせて頂きました。