孤独な蒼虎と生贄の少女の小さな冒険の物語です。
ある日、森に棲んでいた孤独な虎のもとに人間の少女が姿を現す。
少女は虎への生贄として捧げられたと告げ、どうか雨を降らせてほしいと虎に懇願する。
しかし虎に天候を操ることはできない。
虎と少女は故郷の村に雨を降らせるべく、小さな旅に出るのです。
短いファンタジックな話が童話のような語り口で進んでいきます。
旅の合間に時折語られる、虎と少女のぎこちない触れ合いが実に微笑ましかったです。
最後はもっとこのふたりの話を読んでみたい! と思わせられました。
「私は異物となって草むらに潜み、ただ吼えるばかり」※ひとこと紹介文の和訳です。
孤独の虎は少女と出会って、どのように変わるのか。
ぜひおすすめしたい作品です!