第2話僕を呼び出したのは君かい?

 「この黒くてかっこいい魔剣が私の魔剣だ〜!やったー!召喚に成功した〜!!名前なんにしよう?やっぱりかっこいいのが良いよね!」


 僕を魔剣として召喚したのがこの子?めっちゃ可愛いじゃん!マジかよ!俺大丈夫か?前世は全く女性と関わってこなかったから、どう接して良いか分からない。と、とりあえず名前を聞こう。てかどう言えばいい?…あ!前世の頃観てたアニメで召喚された人が言ってた言葉を言えばいいんだ!


「君が僕のマスターかい?僕の名前は禍斗。


「はい!私の名前はアリス!マガトって言うんだね。私、名前つけたかったんだけど仕方ないね!よろしく!マガト!」


 元気な子だな〜。よし!会話しやすそうな子だし僕がなんでここに呼ばれたのか書いてみよ。


「さて、僕はなぜアリスに呼ばれたのかな?」


「はい!私、魔剣学院というところに入学したくて、第一試験は『家で魔剣召喚をし、成功させる』で、魔剣召喚したらマガトが来たんだよ!」


 なるほど、アリスは魔剣学院に入学したいから僕を呼んだのか…


「第一試験ならまだ試験は終わってないの?」


「はい!第二試験は確か学院に行ってそこで魔獣と戦って勝たないといけないんだ!」


「え!魔獣いるの?何がいるの?」


「えっ…と、確かゴブリンとかスライムとかスケルトンとかファイアウルフとかあと有名なのはドラゴンとかもいるよ!」


 ドラゴンいるんだ!ヤバイ。食べてみたくなってしまった。これも僕の能力のせいか?…いや前世からそうだったわ。


「よし!とりあえずママとパパのところに行こ!マガト!」


 えっ?ちょっと待って!ご両親にご挨拶ってなんか「アリスを僕に下さい!」とか言わないといけないのかな?僕、そういうのはお付き合いしてからでも…て、僕はもう大人なのにこんな天使のような少女に手を出すとはバカか!俺!…いやでも僕好みだし〜、なんなら僕はこの世界ではまだ生まれて間もないから良いよね?


 そんな事を考えていると僕を持って走っていたアリスが


「そういえば、魔剣って人化できるって本に書いてあったけど実際できるの?」


 あ〜、そういえばこっちの世界に来る前、神がそんな事言ってたな。どうやってなるのか分からないけど…もしかして、これまたアニメの知識なんだけど心で唱えるとなる的な?やってみよ。…『人化』!


 そう唱えたら、剣の形をしていた僕は急に光だした。そして数秒後。今さっきまでなかったはずの手と足の感覚があり、アリスの手から床に落ちた。そして目を開けると、上下、真っ黒で首には赤のマフラーを着ていて、そしてなにより…


え?俺こんなに小さかったっけ?


 子供になっていた。


「わー!ほんとに魔剣って人化できるんだね!しかもなんかマガトかっこいい!魔剣の時の色とほとんど一緒だし、めちゃくちゃ似合ってるよ!私より身長低いんじゃないかな?私は140センチあるから多分マガトは135センチくらいじゃないかな!」


 面と向かってそんな「かっこいい」とか「似合ってる」とか言われると恥ずかしい。こんな気持ち初めてだな。…これってもしかして『恋』なのか?いやいや、ないない。たとえ僕がこの世界で子供だとしてもね?一応中身は大人だからそういう事は絶対にないね!こんな可愛い少女に手を出してしまったら警察に捕まってニュースで


 『少女に手を出した20代男性 剣川 禍斗氏は○○県に住んでいる11歳の少女に手を出し、挙げ句の果てには「こいつは俺の嫁だ!」と警察に尋問の時に言い張ったロリコn…禍斗氏は今現在も尋問中であります』

 

 みたい事を放送されそうで怖い。もうあれじゃん。社会的に死ぬやつじゃん。ほかにも…


 「よし!マガトも人化できた事だし、この姿で私のパパとママのところに行こ!」


 そう言って、脳内で混乱していたマガトの手を掴み、引っ張りながらアリスの親の方へと向かって行った。



 




 


 


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禍々しい魔剣に転生した僕を召喚したのは天使のような可愛い少女でした! YuU @mugifuwa1415

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