禍々しい魔剣に転生した僕を召喚したのは天使のような可愛い少女でした!

YuU

第1話僕は魔剣に転生しました。

 「ウプッ!……い、息ができな…い…」


 僕の名前は剣川 禍斗。僕は今死にました。死因は大食い競争で無理やり口に食べ物を入れ込んでしまい息ができなくなったかららしい。この事を教えてくれたのは今僕の目の前にいる神だ。


「てことで君にはこれから二つの選択肢があるよ。一つはまたこの世界に転生するかもう一つは魔剣のある世界に転生するか。だね」


「え?マジで魔剣のある世界に転生出来るんですか?」


「うん。そうだよ。出来るけど必ずしも人間に転生出来るか分からないよ。ガチャでどこに転生するか決めるけど…」


 ふむ。人間に転生出来るか分からない、と…。だが僕は夢にまで見た魔剣を見たい!だから…


「魔剣のある世界に転生します」


「そうか。君ならそうくると思っていたよ。じゃまず君には能力をあげるよ。流石に何も無しじゃ楽しくないからね。これはおまけだよ。じゃガチャを引いてみて。これは能力のガチャだから」


そう聞いた僕は目の前に出現したガチャを引いた。引いたら紙が出てきて能力が書いてあった。それは…


「強欲…か」


「その能力はどんな攻撃をも飲み込み、その攻撃を習得できる能力だね。これはとても良い能力だ」


 僕にぴったりな能力だった。大食い競争に出るほど僕は食べる事が好きだったからな。まぁそのせいで死んじゃったけど…


「次は転生体を決めるガチャだね。さぁ引いてみて」


 僕は何も言わずにそのガチャを引いた。能力のガチャと同じように紙が出てきてその中身を見た。僕の新たな転生体は…


「魔剣!?」


 まさかの僕が夢にまで見た魔剣だった。


「すごいね君。魔剣に転生する子なんて初めて見たよ。だけどよかったと思うよ。魔剣は人化出来る固有スキルがあるみたいだし。ゴブリンとかスライムとかよりは全然良いしね。…じゃ転生させるね。次は食べ過ぎで死なないように!」


 そう優しい笑顔で言われた瞬間、急に周りが眩しく光った。眩しすぎて反射的に目を閉じたがほんの数秒で光は消えた。だけど違和感があった。その理由は….


  手と足がない…だと…。


 そう。手と足がなくなっていたのだ。そして目を開けると目の前に金髪で天使のように可愛い少女がいた。そして僕は持ち上げられている。柄を持たれて。


「この黒くてかっこいい魔剣が私の魔剣だ〜!やったー!召喚に成功した〜!!名前なんにしよう?やっぱりかっこいいのが良いよね!」


 天使のような少女は僕を持ちながらとても嬉しがっていた。





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