雪といへば水仙といふ友もがな

【読み】

ゆきといへばすいせんといふとももがな


【季語】

雪・水仙〈冬〉


【語釈】

もがな――名詞、形容詞および助動詞「なり」「ず」の連用形、助詞に付く。上の事柄の存在・実現を願う意を表す。……があればいいなあ。……(で)あってほしいなあ。

[デジタル大辞泉]


【大意】

「雪」といえば「スイセン」と答えてくれる友人がいれば良いなあ。


【付記】

雪のふる時期にさく花は思いのほか多いものだが、「雪中花」の名を特に得たのはスイセンである。そのようなことに通じる雪月花のとも、ともに風雅を語るべきひとと水魚の交わりをかわしたいと言った。


【例歌】

たのしびも愁ひもともに三か月のそりのあふたる隣をもがな 一茶


【例句】

汗と風出ちがふ程の秋もがな 立圃りゅうほ

黄菊白菊其の外の名はなくもなが 嵐雪らんせつ

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