積ん読と反故のあひやふゆごもり

【読み】

つんどくとほうごのあひやふゆごもり


【季語】

ふゆごもり〈冬〉


【大意】

積ん読と反故のあいだで冬ごもりするのであった。


【付記】

読書は遅々としてすすまず、筆をとれば反故を量産するという、悩める文士の像である。わたしがむかし見た漫画かアニメに、漫画家たちがみずからこしらえた反故の山でたき火をする場面があった。創作物を世に送りだすときは、失敗のかずが完成品のそれに十倍か百倍するくらいの心構えでいるのが良さそうである。


なお、推敲前は「積ん読と反故のやまより初日かな」という具合であった。


【例句】

舟に寝て荷物のあひや冬籠 去来きょらい


古反故ふるほごを継合せつつ羽合かつば哉 一茶

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