やははだをめざとく見つけなく蚊かな

【読み】

 やははだをめざとくみつけなくかかな


【季語】

 蚊〈夏〉


【語釈】

 やははだ(柔肌)――やわらかな感触のはだ。特に女性のはだにいう。[参考:デジタル大辞泉]


【大意】

 (女性の)やわらかな肌を目敏く見つけて蚊が鳴くのであった。


【附記】

 蚊に聞いたわけではないが、年寄りよりは若者の、男性よりは女性の血を好む気がする。

 呼ばれぬ先にわるい虫が寄ってくる世の常である。


【例歌】

 やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君 与謝野晶子

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