眠れなくなってしまった体質の穂苅藍ことポカリ。
もの心ついた小さい頃から、高校生に至るまで一睡も眠りについたことはない。
夜は誰だってノスタルジックになり、孤独になり、不安になる。
目を瞑って、眠気がこないならなおさらだ。
そんなある日のこと。
家を抜け出した夜に、クラスメイトの烏丸こととりまるに出会ってポカリの夜は変化した。
ずっと一人だった夜の出会いは、やがてポカリの日常を塗り替えていく。
微笑ましい展開と、胸が暖かくなるその先のこと。
朝焼けのように、どこか優しく、そして清々しい作品です。