夫婦で入院

安部さんは

重篤な症状が出ており

コロナ指定病院である霞が関総合病院に

緊急入院する事となった


安部さんの奥さんは

PCR検査の結果陽性反応が出たが

軽度の症状しか出ていないので

自宅療養の指示が出たのだが


『未来型サービス』の利用者と家族という事もあり

本来なら認められない病棟での

家族介護が行える事になった

ただ奥さんも患者という立場であり

入院患者としての扱いであり、夫と同じ部屋で

治療を受ける事が認められたのである


今回、阿部さんの奥さんが陰性であったなら

認められない措置であったが

佐竹の同僚の先輩ケアマネ達は

「信じられない!」と

非常に驚いていた・・


「佐竹さん!

ありがとうございます!


主人と一緒に入院できる事になって

本当に感謝しています!」


「いえ そんな・・

奥様の思いを保健所が

くみ取って頂けたのだと思います・・


しかし今回は特例措置ですし

奥様も陽性反応が出ているのは

確かなので・・決して

ご無理なさりませんように!


しっかり治療に当たってください!

それに奥様の症状は

軽度ですので・・ご主人様より

早期回復され、その時点で退院になる可能性は高いです!

その点だけご了承ください!」


「分かりました!

それより佐竹さんは

大丈夫ですか?


あなたも主人が濃厚接触者と

発覚する前に、かなりの時間

夫と対面していましたよね?」


「私もPCR検査を受けていますが

もうじき結果が出ると思います」


「佐竹さんも

お大事にして下さいね!」


「ありがとうございます!

奥様もご主人様も治療に専念して頂き

早くお元気になって下さいね!」


「ありがとうございます!」


佐竹は電話を切ったが

30分前より悪寒があり

明らかな体調不良が生じていた


「私も・・もしや

感染したのかしら

上司に報告しなければ・・」

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