第24話 堂本氏のビジョン!

「お嬢ちゃん

名前聞かせくれるかい?」

堂本氏は和やかな表情で名前を尋ねた


「私は佐竹和美と言います!

おじいさん

具合はどうですか?

さっきまでとても辛そうだったけど

もう大丈夫ですか?」


「ああ・・ありがとう

すっかり良いよ!

それより君はどういう子なのだ?


わしみたいな

薄汚れた老人の世話をしてくれるなんて・・

今時珍しい!

わし自身、半年間

路上生活をしているが

初めての事だよ・・


それに大川君!

君に会える事も予想していなかったよ

まさか・・ずっと?」


「堂本さん!

あなたと最後にあった半年前から

ずっと探していました

何故このようなお姿に?

一体何があったのですか?」


「世の中に絶望したのだよ!

詳しい事は、今は話したくないが。。


しかし今日このお嬢ちゃん

佐竹さんに出会えて

世の中捨てたものではない!

久しぶりに希望を抱く事ができたよ!

とても気分が良い!


それにある決意が生まれた!

その為に大川君

君に頼みたい事があるのだが

聞いてくれるかい?」


「佐竹さん

少しの間だけ

大川君とふたりで話をしたいので

向こうのベンチで待っていてくれるかい?

君にお礼をしたいが

なにぶん身よりのない老人なんでな!

すまないね!」


「お礼なんて・・

それより私修学旅行の最中なので

これで失礼します!


堂本さん

どうかお身体お大事に!

無理をしないでくださいね!

どうかお元気で!!


それから大川教授

著名な大学教授先生にお会いできて

とても光栄でした!

それにお話しができたことも

嬉しかったです!


私は失礼します!」


挨拶をすると

佐竹は遠くで見守っている

学校の保健師の先生のところに駆けて行った


◆◇□


「大川君!

わしはもう一度

立ち上がってみようと!思う

君に最後の頼みがある!

わしに力を貸してはくれないか?」


「勿論です!

私のこれまでの人生は

堂本さん!

あなたから受けた恩が

非常に大きい!

それに日本新大学の創立者であり

元理事長はあなたです!


若者たちに失望せず

どうか日本の未来を担う

若者たちを育てる事に

ご尽力下さい!!」



「分かった・・・

彼女!佐竹和美と言ったな・・

私は残りの人生を

彼女を育てる事と!

日本の未来の為に!

わしの持てる力と全財産を捧げる事にしよう!


その為に・・・」

(堂本氏は大川教授に

今後の計画を語った!)


「堂本さん!

本気ですか!?」

大川教授は驚愕していた


「ああ!本気だ!!」


「佐竹さんの為に

そこまでなされるのですか?


確かに今時珍しく

良い子ですけれど・・

・・・・・・・・・・・・」

(大川教授はしばらく考え込むと・・)


「分かりました!

私も覚悟を決めましょう!

『未来型サービス』発足に向けて!!」

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