「阿部さんは、要介護４の認定がおりており、先ほど申し上げた通り、介護度４で定められた点数内で担当ケアマネがケアプランを作成し、サービスを実施するのが、本来の流れになります。

ただ「未来型サービス」では本来の介護保険の制度に縛られず、個人のニーズを、個人の障害だけで判断するのではなく、同居家族の有無、家族の問題、生活環境、未来予測をたて、総合的なニーズを抽出し、本当に必要とされるサービスを提案し、サービス提供する新たな体制を目指すものです。

流れを細かく説明させて頂きます。

まず阿部さん家族を総合的な情報を抽出する為に、プロの情報分析チームにより、詳細な分析を行い、データ化を行います。阿部さんに関わる各サービス機関にリアルタイムに情報を伝える為です。

そして主治医を含めたチームを結成し、

「未来型サービスカンファレンス」をリモートで初回は約30分行います。

2回目以降は、約10分間のリモートカンファレンスを10日ごとに行われ、阿部さんのサービスを評価し、見直しやサービス修正を行います。

本来、サービスを開始する前は、自宅でサービス担当者会議が行われ、約30分から1時間を要するのですが、この「未来型サービス」におきましては、AI機能を導入しており、人口知能が24時間阿部さんの生活を見守り、問題が生じたら、AIがその都度指示を出す事が可能です。

基本サービスは、AIが設定し、緊急的な訪問の必要性が生じたら、AIより近隣にいるチームに指示が出されるのです。」

「何だが・・すごい話ですね！

つまりAI機能のシステムを、私の家に設置するという事ですか？」

「そうなります！

阿部の家の各部屋（寝室、キッチン、トイレ、浴室等）

阿部さんが使用される全ての部屋にカメラを設置し、温度感知も行われ、阿部さんのバイタル測定が自動に行えるように、阿部さんのお身体にも特殊な機具を設置させて頂き、阿部さんの健康管理を行い、発言した声もリアルタイムにAIが保存し、データ化し、未来型チームに伝達されます。また個人情報の漏洩しないように、細心の注意を払っております。」

通常サービスを提供する為には、認可を受けた事業所からヘルパーを派遣するのですが、「未来型サービス」に所属する介護人材は、個人契約によるものなのですが、関わるサービス内容において、その能力や実績に応じてランク付けされており

阿部さんの場合は、かなり能力の高い看護と介護のプロが担当する事になります。

未来型サービスに所属する人材は、普段よりフリーの人材もいれば、他の事業所に所属し、公休日や、有給等で休みの日や、仕事の合間で、１～2時間空白の時間ができた時に派遣する事も可能となります。その場合、登録した事業所と事前に契約を結ぶ必要があります。

阿部さんは、これまで奥様が支援されていた事で

一番心配な事は何ですか？」

「それは、バルーンカテーテルの管が詰まって、腹痛が生じた時です。

尿路感染症をこれまで何度もあり、トラブルが多いので、いざという時は訪問看護の対応が必要です。私は腹痛で具合が悪いと、自分で電話をし、状況を正確に伝える自身がありません。そのあたりが心配なのですが・・・」

「AI機能では、今おっしゃったリアルタイムな身体の状況の変化も把握し、主治医や看護師にも伝達され、Drの指示で、看護師が派遣されてきます！」

「夜間帯もですか？」

「阿部さんに対して、どのような介護や看護が行われてきたか、室内に設置されたカメラで画像が保存されており、はじめて関わる看護師やヘルパーでも対応ができるようになっています。勿論、関わりのある者が優先的に派遣されますが、時間帯によって、他の派遣と重なり、訪問できない場合のみ、はじめてのヘルパーや訪問看護、Drの往診が来る事もあります。すべてはAIが近隣の未来型サービス登録者の、労働状況を把握したうえで、派遣を決定するのです！」

「すごいですね・・・しかし

そんなスムーズな派遣が本当に可能なのですか？

まだ始まったばかりなのですよね？トラブル等はないのですか？」

「トラブルはゼロではないですが、一般的な介護サービスで発生する介護トラブルよりも、はるかにトラブル発生率は低いです。安心して頂いて大丈夫です！

もし訪問中にトラブルが生じた際は、AIがトラブルを解消する為に、迅速な指示が出され、他のヘルパーが訪問されます。

しかも一番のメリットは、通常の介護保険サービスは、これまで通り利用できるという事です。阿部さんにとって、毎日丸亀デイの利用を希望されているのであれば、利用して頂く事も可能です。要介護４の持ち点数と、未来型サービスで利用する点数は全く別になりますので、デイサービス利用に点数をさく事が可能となります。

ただ未来型サービスは、原則2か月間のみとなります！

あと費用についてですが、財産と年金の額に応じて、負担限度額が決定される事になります！阿部さんは2割負担であり、財産が多くありますので、「未来型サービス」の財部担当者が費用を算出する事になりますが、今後の生活に支障がでるような高額な費用を請求される事はないですが、通常の介護保険サービスよりは高額になる可能性はありますが、ご了承頂けますか？」

「私が在宅でサービスを受けたい！と希望した事ですから

多少費用がかかっても、構いません！

プロの介護の従事者の方々が関わってくださるのなら、安心して生活ができそうです。是非お願いしたいです！

宜しくお願いします！！」