コウスケ・ホンダの異世界転生
つじは
第1話 都落ち
「口だけで終わってしまった。申し訳ないと思います」
自分のビッグな口からそんな言葉が出るなんて、思いもしなかった。
夢への信念で生きてきた。
それは俺の夢が、絶たれた瞬間だった。
――それでも、諦められなかった。
「景色いいっすね」
そこに着くやいなや、俺は思いの外美しい外観に感心した。
『新天地はどこに』
連日取り沙汰された俺の移籍先。
「まさか異世界と思う人はいないでしょうけど、そういう人の予想をどんどん覆していきたいと思っているんですね。それが本田康佑なんです」
チャレンジをやめてしまったら、それは僕ではないんですね。
「む、見慣れない顔だな。何だ貴様は」
「なるほど、この地域は貧富の差がなかなかありそうっすね。こういう輩がうろついているというのは、僕は経済格差の証明だと思うんですね」
「おい、話を聞け」
「嫌です」
「生意気なやつだ、これでも喰らえ!」
「血の気多いっすね。でも、こういうのを求めてここに来ました」
「なっ」
「じゃーんけーん……」
「……なんだ?」
「ポン」
「ぐふっぅ!」
「やっぱり、レベルはそんなに高くないっすね」
「なんだ、その異能は……」
「たかがネタ能力、そう思ってないですか? ……それやったら」
まだ神様が、俺に諦めんなと言ってんのかなとか思ったりね。
「明日も俺が勝ちますよ」
コウスケ・ホンダの異世界転生 つじは @tsujihaneta
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