ストーリーは、良い悪いは別にして「王道的青春の別れ(友情版)」です。
病で親友を喪った主人公の心情描写が中心となっています。
凄い、否、感動的なのは、前半70%くらいの緻密な設定に上乗せされた、後半30%。
あの『手紙』を主人公が目にしたところからですね。あの言葉は、まさに衝撃的でした。
そして一気に展開は巡ります。その情景描写が、それまでに積み重ねられてきた主人公の心情描写とリンクし、はっと息を飲むほどの感動と衝撃を読者にもたらします。
凄い。圧巻。これぞ短編。これぞ文学。
また素晴らしい読書体験をしてしまいました……。