第10話 ルーペル街
女の子に促されて、レインは風呂場から脱衣場に行き彼女が身体を洗い終えるのを待ち、ドアに時々お湯が流れる音が聞こえながら女の子が扉越しに話しかけていた
「そう言えば・・・貴方何でお風呂場に突然現れたの?」
「君は、魔宝石は知ってるかな」
「魔宝石?・・・あぁ、確か魔法を純度の高い宝石に閉じ込めて誰でも魔法が使える用にしているあの、めちゃくちゃ高い宝石」
女の子の最後の言葉は声に力が入っていた
「・・・よく知ってるね」
レインは最後の言葉を聞き少し苦笑いを浮かべていた
「で、魔宝石がなに?」
「ランダムワープの魔宝石を使ってその・・・偶々君の入浴中のお風呂場にワープしたみたいで、本当にごめんなさい、覗くつもりはなくて、言い訳にしかならないけど、緊急脱出しなければいけない状況になって・・・あの、聞いてる」
お風呂場から水の音も声も聞こえず、レインは声をかけた、突然少女の声が扉越しに響いた
「・・・凄い!」
「なにが?」
レインはなにが凄いのが分からず言葉を返した
「え、だって、魔宝石の移動系の宝石は余り数が一般には出回ってないんだよ!」
「そ、そうなんだ」
(そ、そうだったのか)
レインは内心は更に驚いていた
「そうだよ、知らなかったの?余り声が驚いて無さそうだけど」
「いや、驚いてるよ」
(驚いてる、どの程度の身分の者が持てるか)
「ほんと~」
少女の疑う用な声が聞こえてきた
「うん、ビックリしてる」
「そぉ、ねぇ、まだ持ってる」
少女は後半明るい声で言葉をレイン向けて述べてきた
「ん?あぁ、魔宝石」
「うん、転移の魔宝石」
「えっと、ちょっと待って・・・あるね」
「本当!」
レインは少女の問に答えるために腰のポーチを開けて中を見ていた、目的の物を取り出し確認すると少女に答えた、少女は嬉しそうに声を出して述べてきたが、レインが顔を上げて少女が居るドアに顔を向けると、ドアが
「・・・・・・ちょっと、前隠して!」
「えっ・・・ごめん!」
少女の一糸纏わぬ姿がレインの目に焼き付き顔を背ける、少女は慌ててドアに手を掛けて中に入りドアを閉めた
「・・・ごめんね」
少女の声が扉越しに聞こえてきた
「・・・こちらこそ」
レインは恥ずかしそうにしながら申し訳なさそうに言葉を述べ返した
(うぅ、間近で2回も見てしまった)
レインは心の中で悔いる用に言葉を吐いていた、同時に少女も
(また見られた、いや、2回めは自分から見せたような物だーー!は、恥ずかしい、全部見られたよ、あの人の顔が見れないよ)
レインと少女がドキドキなやり取りやしている頃、ネヘェリー王国の王城とある一室で魔術師グレンの伝言を見ている者が居た
「・・・グレンの事だ助けに行ったのだろう、だがなグレン、敵は君の所にだけに来たのではないよ、・・・今日だけ、今日だけの、今宵は赤く綺麗なうつし池がさぞ輝くだろう」
王城のとある一室の窓から遠い肉眼では見えない遥か先を窓からまるで何かを見ているように彼は目を窓の外に向けていた
恵みの手、破壊の手、貴方は 西園弘樹 @raink
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