7ページ目〜どうしてこうなった〜

大会準備をする事になった翌日月曜日、ダルい身体に鞭を打ち欠伸をしながら家のドアを開けた。


「はぁ〜、憂鬱……。」


某日本クリエイターのHo○y worksでも『月曜日の憂鬱』って言う曲を出すぐらい日本全土で月曜日=憂鬱と言う式が成り立っている。しかも俺の場合、別に日曜日に楽しみがあったわけでもなくただ辛い思いをしただけ……世知辛いなぁ。

なんて事を考えながら学校に向かった。


「「おはよ〜!」」


学校にて、そこかしこで挨拶を交わす男子や女子がひしめいている。毎回思うけど月曜からその元気、金曜まで持たないと思うんだよなぁ。まぁ、俺には関係ないけど。面倒だなと俺は気づかれる事のないように静かに教室に入り、席に座る。


「冬美は……もういるのか。」


小声で俺はそう呟いた。辺りは騒然としているし、俺の影の薄さから気づかれることもない。あぁ、ぼっちって便利♪っと、冬美の方を見ていると女友達とくすくすと笑っている。あいつ、友達出来るんだな……おっと、俺が言うのも失礼か。あれを見ていると自分の事を可愛いと自慢してくるのは俺にだけなのかもな。まぁそれに特別性を感じて嬉しい、とかそう言う考えにはならないが。


「じゃあ号令〜。」


ゲッ!もう一時間目はじまってた。なんも準備してないや……。言ってもまともに受ける気ないんだけどね。


ーーーそれから二時間、三時間と過ぎたが、特にこれと言ったこともなく放課後がやってきた。


「昼ぶりだな。」


「そうね。あれ、ましろさんは?」


「あいつ先生に頼まれごと押し付けられてたから置いて来た。」


冬美のやつ、学校始まってからまだ一週間程度しか経ってないのにもう先生から信頼されているらしい。優等生ってすげぇなぁ。俺がそう感嘆していると、夏樹が続けて話しかけてくる。


「まぁ、ましろさんがいなくても今日の活動は成立するだろうし待たなくてもいいや。」


「なに、今日もなんかやんの?」


「うん。木坂先生がついさっきここに来て、再来週ぐらいまでにこれを完成させてくれって。」


「何これ?ポスター……?」


「そう。このポスターを学校掲示板に貼っていつでも依頼を受けれるようにして欲しいってさ。」


ほう。つまり先生が依頼を受けて俺らに伝えに行くのがめんどくさくなった、と……。納得はできるけどあの先生が言うとなんかなぁ……。


「でも私、知ってると思うけど絵心皆無だから、ね?」


そう言い可愛く小首を傾げ俺の顔を見た。


「俺がやれって事だろ……。普通に言えって。」


そう、自慢では無いが俺が唯一得意と言い張れる事、それが絵である。父さんが美術の先生だった事から4歳の時から絵を教えられていた。中学生の頃に何度が賞を取っていたが基本学校に来ないため他人に知られていることもなく、隠れた特技みたいになっている。


「ま、ましろさんの真似をしてみただけよ、気にしないで。」


夏樹は頬を赤くしながらそっぽを向いた。恥ずかしいと思うなら何でやった?


「話は聞かせてもらいました!」


突然バンッ!と勢いよくドアが開き俺と夏樹が一斉に振り向くとその先に冬美が立っている。


「お、おうようやく終わったのか……。」


「そんな事はどうでもいいです。で、ポスター作りですか?それなら私もやりたいです!」


グイッと俺に近づき目をキラキラさせてそう訴えかけた。


「いや、俺一人でできるしどうせ家でやるから冬美が手伝う必要はないんだが。」


「じゃあ立花くんの家に泊まって手伝います!」


「それこっちが困る……。」


大会の準備と言い何でそんなに楽しみになれるの?ただ紙に絵描くだけじゃんか。


「まぁ良いんじゃない?」


「は!?おま……。」


「どうせサボって最終日にヒーヒー言いながら終わらせるのが目に見えてるじゃない。」


「だとしても女子を家に入れるのは……。」


「もしましろさんを家に入れたら変なことでもするつもり?」


「し、しないから!」


「じゃあ良いじゃない。」


こいつ……!ニヤニヤしやがって。お前は一体何がしたい?俺をからかう為に普通そこまでするか……?まぁこいつの場合マジでからかうだけなんだろうけどな!


「分かったよ……じゃあ来いよ俺の家。その代わり着替えとかその他もろもろ持参しろよ。」


そう言うと夏樹は少し驚いた表情をして俺を見つめていた。悶える俺をみたかったんだろうが残念だったな!ハハ!見たか夏樹初めてお前にカウンターしてやったぜ!……まぁデコピンぐらいの威力だけど。


「本当ですか?じゃあ部活が終わったら荷物を取りに行くのでついて来てくださいね!」


「やったー。」と喜んでいる冬美。男子の家に泊まるって事に少しは恥ずかしさを感じないのかお前は……。って、俺の家、冬美来て、風呂も同じ……。

サァーっと青ざめる俺を夏樹は「ようやく気づいたのか」と言わんばかりにフッと鼻で笑った。


"ど う し て こ う な っ た 。"






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合計PV100突破!ありがとうございます!


もっと色んな人に読んでもらいたいのでぜひ「この小説読んでみれば?」と誘ってみてください。


趣味で小説を書いてるので、文が下手だったり誤字が多かったり、投稿頻度がgmだったりしますがぜひこれからも読んでいただけるとありがたいです!


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小悪魔系女子が俺の青春1ページ 水城伊鈴 @Negima115

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