第32話 『クリーニング店あるある』 星都ハナスさん
〇作品 『クリーニング店あるある』
https://kakuyomu.jp/works/16816927859664647811
〇作者 星都ハナスさん
【作品の状態】
完結済。
【作品を見つけた経緯】
私の作品を読んで下さっている方々がレビューをされており、それが興味深かったので気になって読んでみました。
【ざっくりと内容説明】
クリーニング屋さんに勤めていらっしゃる、作者さんのお話です。
【感想】
皆さんは、クリーニング屋さんに衣類を預けたことがあるでしょうか。これはクリーニング屋さんに勤めていらっしゃる、作者さんの体験談です。
どんな仕事も大変だと思いますが、この作品ではクリーニング屋さんの大変さを垣間見ることができます。
服は、ついているタグを見て分かるように、それぞれ素材が違います。ポリエステル、ポリウレタン、レーヨン、アクリル、綿、麻、毛。毛といってもウールもあるし、カシミヤ、アルパカ、アンゴラもありますよね。革が使われている服や、絹が使われている着物もあります。
クリーニング屋さんは、お客さんが洋服を出したら、瞬時にそれらの素材を確認して、どうやって衣類を洗うのか決めて、お客さんに了承を得なければなりません。衣替えのときは沢山衣類を持ってくる方が多いそうなので、それは猫の手も借りたいくらいの忙しさなのが伺えます。
さらにすごいのは、出された服にシミがあることを確認したり、ボタンが取れかけていないか、ついている装飾品がないか……などなどを確認します。クリーニング屋さんに出したときは、「どうしてこんな細かいことまで聞くのかな?」と思っていましたが、ここが商品を購入する場ではなく、「お預かりし、きれいにしてお返しする」というところだからなんですよね。そのため、紛失がないように気を付けなければなりませんし、後々クレームにならないように細心の注意を払っているのです。
私もクリーニング屋さんに衣類をきれいにしてもらうために伺うことがあります。
普段利用させてもらっているところの受付の方は、ちょっとだけ機嫌が悪くて、「どうしてつっけんどんな言い方をするのだろう?」と思っていました。忙しいのだろうか、それともこの仕事が好きではないのだろうか……。そんな憶測をしていましたが、もしかすると確認しなければいけない事項を真剣にチェックしていたからなのかもしれない、とこちらを読んでいて、憶測が新たに一つ追加されました。
また、クリーニング屋さんあるあるなのは、ポケットを確認すると色々な物が入っている、ということ。
これがとっても大変なのだそうですが、想像しただけで苦労されているのは分かりますよね。今だと、マスクが入っていることが多いでしょうか。自分で使ったものを自分で片付けるならいいですが、他人の物を片さなければならないとなると大変です。それに、クリーニング屋さんでは捨てられるものと捨てられないものがあるようなので、ご迷惑をかけないようにポケットの中身をちゃんと確認しなくちゃいけないなと思いました。
こんな感じで、読んでいるとクリーニング屋さんの大変さが分かります。服をきれいに洗って下さるところがあるお陰で、私たちは服を長く着続けることができるのでとても有難いなと思います。
それからこの作品を読んでいて、昔使っていたクリーニング屋さんを思い出しました。そこの受付のおばさんは手元はスピーディーなのに、大らかな方で、沢山の服を持って来ても嫌な顔一つしない方でした。あまり踏み入った話はしませんでしたが、時折天気の話をしてくれるのが何だかほっこりしたのを覚えています。
クリーニング屋さんに出される服の数だけ、その人の人生があるんですよね。
一人ひとりそれぞれの服をきれいにし、気持ちを新たにしてくれる手伝いをするクリーニング屋さんのお話。
ぜひ、読んでみてはいかがでしょうか。
今日は『クリーニング店あるある』をご紹介しました。
それでは次回、またお会いしましょう。
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