2022

1月 January

第30話 『笑う門には福来る』 三山 響子さん

〇作品 『笑う門には福来る』

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054934731663

 

〇作者 三山 響子さん


【作品の状態】

 連載中。


【作品を見つけた経緯】

 三山さんの作品である『大どんでん返し』を読んだときから、色々な作品を拝読しており、こちらはその中から見つけたものです。


【ざっくりと内容説明】

 エッセイです。気持ちが落ち込んでいる人でも読むことができる、とても優しいお話ばかりです。


【感想】

 エッセイは、書いている人をよく映し出しているものだと思います。

 自分ではない自分を表わすために書く人もいるかもしれませんが、そうは言っても自分について嘘を言い続けることは難しいでしょうから、大抵の人はそのときの自分のことをエッセイに書き綴っているはずです。

 エッセイは、その人が感じたことを、その人が持っている言葉で書き表したもの。よって、読んでいると何となく書いている人となりを想像してしまうのですが、この方の場合、いい意味でゆるくて、柔らかな優しさをまとった方なのではないかと思います。


 こちらのエッセイはタイトルにあるように、読んでいる人が「笑」ってくれるような内容になっています。ただ、この方の笑いはわっはっはっは! 笑うものではなく、心の中に温かなものがふわっと沸き起こるような、「くすっ」とした笑いなのです。

 全部とてもよい話なのですが、どれか選んでくださいと言われたら、私は「電気ケトル」と「失踪」と答えます。

 「電気ケトル」は、三山さんが普段使っている電気ケトルについての話です。あるとき壊れてしまったので、新しいものを買ったときのお話なのですが、続きは是非読んでみて下さい。

 「失踪」は三山さんが片方無くした靴下の話です。これも読んだら、最後の結末に「あー! 分かる~!」と仰る方もいると思います。


 最近はお忙しいのかあまり更新されていないようなのですが、私は密かにこの作品のお話が少しずつ追加されることを期待しています。

 作者さんのプレッシャーになったら申し訳ないですけど、この語り口は三山さんにしかできません。それを読みたいのですから仕方ないですね(笑)


 どの話もとっても短くて、どんなに読書が苦手な人でも、1分あれば1話読み切れます。また、柔らかな笑いが欲しいなと思った方におすすめですので、そういう気分のときに良かったら訪れてみてはいかがでしょうか。


 今日は『笑う門には福来る』をご紹介しました。

 それでは次回、またお会いしましょう。

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