第47話
学園が有るヌゲリン島より北へ50キロ沖、大型船が2隻が並び船尾をヌゲリン島に向け停泊している、お互いの船に桟橋を掛け人が出入りしている。
船尾後方には貴族用の客室が有り、お互いの船には王国側と魔族側の最重要貴族が滞在している、お互い双眼鏡を覗き、耳に魔法通信のインカムが付けられいた。
そしてヌゲリン島の地上から一本の光線がスカート状に広がった後、島上空にできた暗雲からも光線が放たれた。
「どうやら終わったみたいだな。」
男の最重要貴族がインカムに話しかける。
「ええ、最後の打ち上げ花火は良かったですわ。」
もう一隻の女の最重要貴族が答える。
この2人はジンに融資などをしていた黒幕だ。
「それにしても、よい余興だった、贅沢な余興ほど楽しめる。」
「あらあら、恐ろしい、賢者と賢者の石を使い捨てて楽しめるめるなんって。」
「ふん!ジンはプライドだけで頭は悪いし、賢者の石は劣化していた、どちらも使い捨てるに丁度良かったのだよ。」
※賢者の石 特殊な素材で生成されその中に膨大な魔力と各種魔法の魔法陣、それらを保存する魔法陣が刻まれるのだが、使用の度に魔力はもちろん、保護する魔法陣も少しずつではあるが魔法陣が欠けてる。王国と魔族の戦争で何回も使われた賢者が持つ賢者の石は砕ける寸前とも言ってよかった。
「劣化していても賢者の石でしょ、ジンから奪って自分の物にしたらよかったのでは?」
「あんなクズ石いらん!」
「ふふ、クズ石ですか、確かにあの賢者の石は長年使われ、内蔵していた魔力の減少と石に刻まれた魔力魔法陣の綻びが有りましたね。」
「あぁ、あと数度巨大大量殺人魔法を使うと砕け散る状態であった。」
「おかげで賢者の石で賢者の石を鑑定だなんて面白い物も見れました、それにしても貴方の記憶改ざんの魔法も恐ろしいですわね。」
※実はジンは男の最重要貴族と会っていた、だが記憶改ざん魔法で改ざんされ記憶に残っていなかった。
「ふん!貴様の魔法通信を使った映像を転映と言えばいいか、飛ばす魔法には驚かされたぞ。」
※ジンと男が会った時、この女に転映で繋げジンの賢者の石の鑑定を行った。
「あらあら、賢者の石を数個持っているあなたに比べたらまだまだですわ。」
「今回の件で2個持って行く貴様に言われたくはないがな。」
「それだけこちら側が多く手間をかけたのですから当たり前でしょ。」
「ふん!まあ良い今回の事で重要な情報も見れたしな。」
「ですわね、神話時代の神の戦艦ですか。言い伝えだとばかり思っておりましたのに。」
「本当に、我らが動くときはあれの対策も考えねばな。」
「ですわね。」
こうしてこの2人の船はお互いの国に向け走り出した。将来この2人がお互いの国で反乱を起こすのは、今回活躍した生徒が卒業し、国に戻った数年後の話。
ー完ー
♦
あとがき
最初、第1話だけ思い付いて始めたこの作品も今回、47話で最終回を迎えました。
タイトルが聖⇔魔学園ですので、
また、タイトルを変えて書くつもりもありません。
聖⇔魔学園 ジント @zinnto
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