第4話 再会
...「ほのか!ほのか!」
...お母さん?
「ほのか...良かった!目が覚めて!」
「ん...私...生きてるの?」
「そうよ、1ヶ月眠ってて...ようやく戻ってきてくれた。」
...1ヶ月?
あれっ?あれからもうそんなに経ったの?
たっちゃんは...?
もうとっくに1週間は経ってしまった。
まさか...まさか...。
ふらふらと立ち上がり...
たっちゃんの病室に向かおうとした時...
私を呼ぶ声がした。
「ほのか!」
その声に涙が溢れ出る...。
「...たっちゃん?」
目の前にいるのは間違いなく...
恋人のたっちゃんだ。
「何で?まだ生きてるの?」
「自分でも分からないんだ。でも、お前と生きるって約束したから...生きてる。」
たぶんお前が僕に生きる力をくれたんだ。
お前とまだ一緒に居たい。一緒に生きたいって思ったから。
「頑張って一緒に生きて行こう。」
「うん...!」
永遠に離れない様に...
ぎゅっと抱き締め合う。
まだいつ死ぬか分からない。
でも...彼女と一緒に生きる事が僕の使命なら、それを全うしよう。
そう、蝉の様に——。
終
蝉と花火と恋と howari @howari
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