あとがき

色んなことを振り返るのは苦しいものですね。書いていると当時がリアルに蘇ってきて夢にまで見ます。自転車駐輪場から下駄箱、ロッカーの位置まで詳細に。


実は今年になってしばらくぶりに中学まで行ってみたんです。妹の学チャリ(学生用の自転車のこと)で。当時は40分で行けた7kmの道のりが、相当キツいことを知りました。私が普段乗っている自転車は片手で軽く持ち上がるくらい軽いんです。学チャリは両手で頑張らないと持ち上がらないくらい重いですね。さすが鋼のフレーム。これに+10kg近い荷物を荷台に積んで災害を引き起こした台風の日もデカいメット被ってカッパ着て行っていたんです。ド田舎のガタガタ道と中学生ならではのヘタクソな運転で鋼のフレームもぐにゃぐにゃになりました。登下校だけでドラマができそうですね。


学校周辺は3年ごときでは全然変化なし。校門から入り駐輪場に自転車を止めると鮮明に当時の記憶が蘇ってきました。


その時思ったんです。もう少し当時の自分と向き合ってもいいのかなって。黒歴史として記憶の片隅にしまいこんで封印することもできます。しかし、18歳になって教習所に通っていると私の中学時代を知る人にも時々会いました。彼らは別室に時々遊びに来てくれた大切な友人です。昨日まで一緒に学校にいたように接してくれました。彼らとの思い出を葬るなんてとんでもない。不登校も悪いことばかりではないのです。もう一つ理由があります。私は将来医療職に就きたいと考えています。まずは自身の苦痛に対峙することができなければ、患者に道を示すことはできません。


こうして私はこの経験を書いて残しました。そして、不登校の仲間や当時の友に届くことを期待して、公開することにしました。


最後に、みんなより少し後から登校して人目を気にしながら別室に駆け込んで行く自分の姿が見えた気がしました。

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ゆうの不登校体験記(中学編) ゆうひ @pcscmania

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