第5話 潜伏

安い宿は直ぐに見つかった。

受付で部屋はあるかと尋ねるとまだかなりの部屋が余っていた。

しかし、防犯面を考えると九条さんと同じ部屋に越したことはない。

勿論スケベ心からではない。


「え? 私達おんなじ部屋? 別にして」

「でも何かあった時に助けられないよ」

「何言ってるの。さっきも私が助けたんでしょ。足手纏はいらないわよ」

「足手纏って、酷いなぁ。じゃぁ別々に二部屋で」

「では、こちらが鍵ですね。ではご案内します」


二階の奥の角部屋とその隣の部屋だ。もちろん角部屋は九条さん。俺は気付いた時にはバングル盗られていたのでお金を持っていなかったのだ。多分領主だ! 許せん! 一方、九条さんは捕まってそのまま連行されたのでバングルは盗られなかった。

 

部屋を出て一階の食堂へ行く。

夕飯は宿泊費に含まれている。

着席して九条さんを待つ。

直ぐに九条さんも降りてきて一緒に食べる。

ウン、質素。城での昼食と比べてしまう。

助けた亀に連れられたら龍宮城ではなく檻の中だったよ。許せん! 絶対!

しかも、命綱の女神(先生)のバングルは盗られてるし。


「ねぇ、不死川君。スキルはレーダーだけ?」


やっぱり勘違いしてるが、そのまま誤解させたほうが良いかもしれない。九条さんも秘密にしてるし。それに、共闘ではなくバトルロイヤルだと思える状況だと信頼できると思えるまで内緒にしておくべきだろう。


「そう、それだけ」

「嘘付いてるでしょ? 目がバタフライ」

「何それ?」

「思いっきり泳いでた」

「気の所為だよ。それより九条さんのスキルを教えてよ」

「絶対教えられない。今は」

「ふーん」


どうやら彼女も同じ考えのようだ。


食事を終え、ネットも繋がらないゲームも出来ない部屋で一人何もすることがなく天井を見上げ明朝一番で逃げるか等と考えうつらうつらしていた。

すると外で沢山の人の足音や怒鳴り声。

喧騒が眠りを妨げる。

体を起こしベッドの橋に腰掛けていると今度は宿の一階から怒鳴り声が聞こえる。


「そんな人いませんよ」

「若い男女だぞ。もう良い。部屋をあらためる」

「止めてくださいよ」

「えぇい、煩い!」


どんどんどんと階段を上がる足音が振動とともに部屋の中に響く。

やばい、見つかる。




部屋を出て隣の九条さんの部屋へ向かった。

呼んでも返事はなくドアには鍵がかけられてなかった。

部屋へ入ると誰もいない。

まさか、一人で逃げた? もしかして薄情? やっぱり足手纏と思われて見捨てられたのだろうか。


ドンと隣の部屋まで響く音がした。俺がいた部屋の扉が強引に開けられたようだ。

間違いなく次はこの部屋だ。

躊躇なく窓から飛び降りる。するとそこは裏道のようで人通りはなかった。

ソナーで確認すると宿の入口の周りに人がいるのは分かるがどれが九条さんか分からない。敵は赤、味方は青、その他は黄色! それが常識だろ!


『え、どの世界の常識ですか?』


い、いえ、ファンタジーの中の常識です。

そもそも元の世界のソナーは識別番号がなければ判別できなかったはずだ。多分。


『魔法はイメージですよ。魔術は術式ですが』


イメージか。つまり、九条さんを想像してソナーを発動すれば九条さんの居場所が分かるという訳だよね。


「ソナー、九条さんを探せ」


『いやいや、ウォーリーじゃないんですから』


黙れ、ユーキ! 取り敢えず有機生物に舐められないように叱っておく。

結果、九条さんは近くにはいなかった。


「今度は範囲を拡大してソナー」


いた。

ここから百数十メートル。お城の方角。周りには囲むように五人の人がいる。

五名が囲むように? もしかして・・・・


「もう一度同じ場所、対象兵士、ソナー」


やはり、九条さんを五名の兵士が彼女を囲んでいるようだ。一体何をやっているんだか。


それでも彼女を見捨てるわけにはいかない。ソナーで兵士のいない場所を確認しながら九条さん目指して走る。十数分で直ぐに追い付いた。やはり、九条さんは兵士に囲まれ連行されていた。

周りには五名の兵士。簡単に逃げられるだろうに何故か大人しく連行されている。


なぁ、兵士をマイクロウエーブで気絶させられないかな?


『マイクロウエーブで気絶させたら、重大な後遺症が残る可能性があります』


なら、駄目か。


『電気で気絶させては如何でしょう』


電気で・・・・って、何処に電気があるんだよ?


『流石です。やはりマスターは私が思ってた通りの人でした』


そんなに褒めても何も出ないぞ。


『褒めてませんが。そもそも人間は電気で命令を体の各部に伝えています』


そうなの? 本当に褒められたと思った・・・・って、だったら思ったとおりに馬鹿だと言いたかったのか!


『はい』


くそっ、もういい。それで電気がどうしたって?


『体内の電気を大量に体外に発生させればスタンガンと同様の効果が得られます』


なるほど。気絶させるのか。やってみる。


兵士に向かって手を掲げ「スタンガン」とタイトルコール。くそっ、馬鹿にしやがって。しまった! 怒りがスタンガンに乗っかってしまった。


『おやおや、兵士が真っ黒焦げですね。恐らく落雷以上のエネルギーが有ったのではないでしょうか』


どうしよう、人を殺した。


『見事な殺人ですね。もう、人殺しですね』


煩いよ、仕方ないだろ。


『今は急いでここを離れないといけません、落ち込むのは後になさい』


分かった。


九条さんは突然黒焦げになった兵士を唖然と見つめる。

そして原因を探るように周囲を見回しはじめた。

唖然としながらも、鼻を押さえてたのは肉の焦げた匂いが余程臭かったのだろう。


未だ唖然として状況に付いていけてない九条さんに駆け寄り「逃げるよ」と手を取って駆け出す。

建物の影に隠れた兵士のいない道へ辿り着き走るのを止め一息つく。


「九条さん。何やってたんだか」


街の外へ逃げるために門へと歩きながら非難めいた口調で窘める。


「だってぇ。大人しくしないと山口君を殺すっていうのよ」

「そんなの嘘に決まってるだろ」

「嘘なの? そんなぁ」


オレオレ詐欺には確実に騙されるな、こいつ。多分ステータスの知性のレベルはGくらいだろう。


「街の壁の外へ逃げるよ」

「私とは一緒にいない方が良いって」

「そんな事言われても、助けない訳にはいかないだろ」

「放っておいてくれたら良かったのに」


なぜか少し泣き出しそうな顔で反論する。


「放っておけないだろ」

「なんでよぉ」

「まだ宿代返してないからさ」

「良いよぉー、返さなくってぇ」

「借金はちゃんと返しなさいっておばあちゃんの遺言なんだ」

「おばあちゃんまだ生きてるでしょ」

「ん? 何で知ってるの?」

「不死川君の幼馴染の景都が言ってた」

「あぁ、友達だったよね・・・・ってか、何で俺の事話てんの」

「そりゃ話すでしょ」

「また、二人で悪口言ってたんだろ?」

「イケメンだけど近づくと吐き気がするって言ってた」


酷い言い草だ!!


その後はふたりとも話すべきことは沢山あるのに無言で裏道を門まで歩いた。裏道の饐えた臭いが鼻を突く。空には元の世界と同じ大きな月とその近くにその半分位の小さな月がここが元の世界とは違う世界だと否が応でも知らしめている。その二つの月からの光が裏道を不自由なく歩ける程度にほんの少し照らしていた。


一時間位歩いただろうか、やっと門までたどり着いた。

しかし門は固く閉ざされている。周囲には衛兵たちは誰も居らず守る必要さえないのだろう。

近くに夜でも出ることの出来る門はないようだ。

衝撃波も波だから操ることが出来るはずだ。それで門を壊して脱出する他無いだろう。


まずは兵士が門の外にいないか探す。


「心音ソナー、直径百メートル」とタイトルコール。


これは心臓の音波を増幅し人の位置を知るというどこぞのゲームでは良く出てくるやつを模してみた。

すると、心音ソナーには沢山の人がいるではないか!

門に併設された衛兵の詰め所に隠れている。兵士だろう。既に手遅れだった。おそらくすべての門に兵士が配置されているのだろう。これでは逃げ出すことは出来ない。


突如、バンッと言う打撃音と共に門の横の扉が開かれ沢山の兵士が躍り出てきた。

悪いことはしていないが反射的に逃げ出した。

何もしてないのにここの政府から逃げなければならない矛盾に苛立つ。

犯罪を生業としている政府自体に虫酸が走る。


「待てこらぁ、奴隷共ぉ」


兵士の怒声が響く。

どうやら見つかってしまったようだ。

待てと言われて待つくらいなら最初から逃げたりしない。

当然逃げる。


「待てと言われて誰が待つ? それに俺は奴隷じゃないから待たない!」


兵士に悪態を吐き走り続ける。


どれくらい走っただろう、まだ追いかけて来る。

角を曲がった。

しかし、そこにも沢山の兵士。

横の脇道に逃げ込む。ドブ臭いが我慢するしか無い。

当然兵士も角を曲がり追いかけてくる。

先回りされたのか別の兵士が路地の出口を塞ぐ。

それを回避するために狭い脇道へ入り込み逃げる。


伯爵を襲っていた狼と同じように殺せば逃げられるのだろう。しかし殺人には忌避感がある。先程はスタンガンで殺してしまったがあれは過失だ。しかも、俺達はこの世界を救うために送られてきた。だと言うのに故意を持って殺してしまっては本末転倒ではないだろうか。その目的の為にも殺せない。所詮二泊三日のゲームだ。


「もう諦めようか? どうせ二泊三日で帰れるんだし」

「は? 知らないの? あれは嘘だよ」

「なんで?」

「私達、この世界に来てから既に一週間は経ってるでしょ。先生にも連絡つかないし」

「嘘! 俺が来たのは昨日だぞ」

「未だ知らないんだ。みんなこの世界に来た日はバラバラみたいよ。山口くんもこっち来て一ヶ月は経ってるって言ってたし」

「だ、だったら明日帰れないのか? もし捕まったら一生奴隷なんじゃないのか?」

「そうだよ。気楽に考えてると私達一生奴隷だよ」


愕然とした。

落胆が激しい。

HPは無限なのに疲れが押し寄せる。

既にかなりの時間が経過した。

月はかなり傾きその明るさに陰りが見え路地裏は暗く殆ど見えない状況だ。

隠れたら逃げれるかもしれない。

そう考えた。

しかし、それでも兵士は追いかけてくる。

一度緩んだ気持ちは再起動にかなりの力がいる。

逃げることに疲れてきた。


もう飽きた。


HPは無限大だったので疲れは精神的なものだろう。

どうでも良くなってきた。


休みたい。


疲弊は忌避感をも忘却の彼方へと押しやる。脳が楽な方を選択してしまう。

殺されるくらいなら殺してやる。思考が変質していく。目的が遷移する。殺人が正当化されていく。

俺は目の前にいる十数人の兵士を殺意を持って殺した。


憤怒が力の緩和を阻害する。

兵士は炭さえも残らなかった。


俺達は狭い路地の凹んだ部分に隠れた。

これで暫くは休める。


『マイクロウエーブではなかったです。だから詠唱は大事だと言ったでしょ』


だったら何だったんだよ。


『ガンマ線バースト? みたいなものでしょうか』


なんだよ、それ? もういいよ、今は逃げる。


「ねぇ、運河の出口から逃げ出すことは出来ないかな?」


九条さんが不安げな掠れた声で尋ねる。


「多分運河の出口には金属の柵があって不審者の出入りを封じてるはずだよ」

「そっかぁ、だよねぇ。門も出入りを監視してるくらいだもんね。諦めようかな。でも諦めきれない」

「そうだ諦めるな。諦めたら慰みものだぞ」

「だよね。でも、それだけじゃない。帰るんだ、私、元の世界へ。たとえクラスのみんなを殺すことになったとしても、殺してでも元の世界へ帰る」


全員殺すって何故その発想になる? 恐ろしいな、九条さん。でも、バトルロイヤルならそうかも知れないけど。

本当に帰れないのならバトルロイヤルもする必要はない。

いや、そもそもバトルロイヤルと考えたのは俺だ。

先生はサバイバルゲームと言っていた。

たしかにこの状況ではサバイバルゲームだ。

二泊三日で帰れない以上クラスメートと敵対すべきではない。

同盟すべきだ。


「何でそこまでして帰ろうと思ってるんだ?」

「隣のクラスに彼氏がいるんだ。だから帰る」


何だ、男かよ。まぁ、それなら殺してでも帰るって言うかもしれない。


「恋なんて一時の熱病ですぐ覚めると思うけどね」

「絶対冷めない! 私のは違うの! 運命なの!」

「運命って。韓国ドラマじゃないんだから。まぁ、がんばれ」

「うん、がんばる」


この世の終わりだとでも言うように俯き暗く沈んでいた表情に笑顔が見えた。


兵士は未だ俺達を探している。

足音が真夜中の街を煩く駆け回る。

止まらない。

よし、今更スキルが知られたって構わない。


「領主やつけちゃおうか?」

「え? 無理でしょ」

「出来ると言ったら手を貸す?」

「マジ?」

「出来るよ」

「うん、貸す。待ってろよぉ、高雄ぉ!」

「誰だよ、高雄って。この場合、待ってろよ伯爵っていうのが正解だろ」

「違う。もう私の中では伯爵を倒してるの。後は帰る方法かな」

「どれだけポジティブなんだよ、さっきまで死にそうな顔してたのに」

「煩い!」


二人共少し落ち着いた。

目的が見つかり気持ちが楽になった。

終わりのない逃亡では既にない。

伯爵を倒して自由を手に入れるという目的が出来た。




「いたぞぉー」


兵士の怒声が深夜の街に響き渡る。

見つかってしまった。


また逃げる。


疲れによって喪失した忌避感も少し回復し、「スタンガン、弱」と殺人回避の方向でタイトルコールしながら兵を退け道を切り開いていく。


また狭い路地に入り込んだ。すると、そこの家のドアが空いていた。思わずドアの中へはいりドアを締める。誰がいても構わない。例え疎まれようとも理解してもらえなくても。駄目なら家人を取り押さえてでも中で休む。もうそれしかないほど疲弊していた。

家の中を見回し家人を探す。

どうやらここは空き家のようだ。

兵士は俺たちが民家に逃げ込んだことなど気付かずに家の前を通り過ぎて行く。


漸く気分も落ち着いた。

一先ず安心だ。

二人とも疲弊し床に座り込む。

一先ず隠れられたことで緊張が解け疲れがどっと押し寄せてくる。ただ天井を見上げ未だ止まらぬ早い呼吸を繰り返す。

それさえも暫くすると落ち着いてくる。

落ち着くと、人を殺した恐怖とか後悔とか遺憾とか他に方法があったのではないかと模索する思いとか様々な感情が押し寄せては消えていった。


「コーヒーが飲みたいな。無い時に限って飲みたくなる」

「あるよぉ」

「・・・・って、英雄ドラマのマスターのマネ?」

「そう。少し和んだ?」

「あぁ、少し和んだ。有難うな、気遣ってくれて」

「本当にあるって」


彼女はバングルからコーヒー豆を出し、ドリッパーとフィルター、熱湯の入ったポット、更には二客のコーヒーカップも取り出した。


「これ、いつバングルに入れた?」

「入ってたよ」


あの先生どんだけ用意周到だよ。もう、俺のバングルを盗んだ伯爵は絶対許せないな。俺のコーヒー盗りやがった。絶対に倒す。そう決意せずにはいられない。


「どうぞ」

「ありがとう」


温かいコーヒーを飲むと疲れが少し取れたような気がする。多分この疲れは肉体的なものではなく精神的な疲れだろう。

だからHPが無限でも疲れたのだろう。

人を殺したのだ。しかも何十人も。疲れて当然だろう。トラウマにならなければ良いのだけど。逆にもっと殺せばそれが日常になりトラウマにさえならないのだろうか。もっと殺せば気が楽になるのだろうか。そんな思考が去来する。


温かいコーヒーで緩んだ気持ちが心を弱くする。


弱った心はネガティブに物事を思考し、デススパイラルに陥っていく。こんな時は物事を考えるのではなく気持ちを明るくすることに務めるべきで、明るくなった時にどうするか考えれば良い。でなければ死ぬのが一番の解決法だと言うことに行き着いてしまうのではないかという恐怖に囚われた。


それから何も考えずただ湯気を見つめながらコーヒーを飲んだ。

暫くすると、いろんな事がどうでも良くなってきた。

人を殺したことさえどうでも良いと思える。

もし必要なら殺人も正当防衛であり実行すべきだと思えてくる。

命の重さを考えるのなら自分ひとりの命のために二人以上を殺すのは釣り合わないと言える。だとすれば、二人以上に殺されそうな時は素直に殺されるべきだということになる。でも、例え相手が十人でも例え百人でも殺されるのはまっぴらだ。


「なんか、顔が怖くなくなってきたよ」

「そう? 少し前向きになれたんだ。さっきまで自殺しそうなほど落ち込んでたからね」

「人を殺したから?」

「そうだね。でも必要なら仕方がない。日本の法律でも許してくれるよ。それにここは異世界だし」

「怖いのは先生かもね」

「そうだね。先生は人を助けてと言ったけど、ここの人は助けるに値するほど清くも正しくも誠実でも暖かくもなかった。それとも伯爵が、貴族たち統治層だけが助けるに値しないのなら、この国の、いや、この世界の政治体制とかを変えて根本的に人間の考え方を変える事が先生の言った世界を救うことに繋がるのかもしれないね」

「でも、私達はこの世界へ来たばかりだから結論を出すには早すぎるよ」

「だね。でも伯爵は倒す。伯爵は悪だから」

「恨み募ってない?」

「ちょっとはね」

「伯爵倒したら国が出て来るよ?」

「そしたら次は国を倒す」

「まぁ、あなたのスキルがレーダーだけじゃないのは分かったけど、大丈夫?」

「多分」

「そう」


それから俺たちはコーヒーをお代わりし何時の間にか寝ていて、気づいた時には朝になっていた。


目を覚ますと九条さんが「おはよう」とコーヒーを差し出した。バングルに入っていたパンを食べる。「もう無いよ、食べ物」「そうか」とそれだけ返す。まるで貧乏な夫婦の会話だ。

外は朝だというのに騒がしい。兵士が未だに俺達を探しているようだ。何が何でも俺達を今日奴隷にしたいのだろう。


「コーヒー、また一緒に飲めたらいいね」


悲しそうな顔で彼女が呟く。


「大丈夫、飲めるよ。今度は領主の館で」

「約束だよ」


コーヒーなんていつでも飲めるよ、そうその時は思っていた。そんな時だった、突如バンと言う破裂音と共にドアが蹴破られ、それと同時に兵士が雪崩れ込んできた。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

異世界を救ってと言われたけど、領地奪って国を興しました。 諸行無常 @syogyoumujou

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ