『小さなお話し』 その126

やましん(テンパー)

『けんえつ』その2


 ごき少佐は、気を取り直して、書き直しを始めた。


 しかし、それは、あっと言う間に終わったのである。


 題名を『地球ごき栄光の奇跡』とした。


 さらに、最後に、こう書いたのである。



 …………だから、地球ごきの援助なくして、人類の文明はなかったのだ。


 宇宙ごきの成功も、地球ごきの形作った基盤があってこそなのである。……………



 あとは、一切変更なし。



 検閲は、パスした。



 まあ、ごき大将の、推薦文を添えたことが、一番有効だったのだろうけれど。


 しかし、侮ってはならない。

 

 推薦文なんて、なかなか、もらえないものだから。




*****************



                おしまい

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

『小さなお話し』 その126 やましん(テンパー) @yamashin-2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る