『小さなお話し』 その125

やましん(テンパー)

『職業ローテーション』


 『このおはなしは、フィクションです。』



 宇宙ごきの、地球支配の最初期には、人類を使って人類を支配していました。


 支配層の人類のみならず、さまざまな分野でも、かなりの数の、宇宙ごきが、人間の部下として配属されておりました。


 宇宙ごき、は、地球人の仕事などを、詳細に研究し、学んでいたのです。


 しかし、それらのデータを基に、やがて、直接支配に移行してゆきました。


 宇宙ごきの、直接地球支配が始まった時代、

もはや、地球人間がする仕事は、かなり少なくなっていました。


 初期のごき支配は、わりと、一般の地球人には、むしろ、楽だったのです。


 そこで、地球人は、宇宙ごきが決める、職業ローテーションリストにしたがって、一週間おきにべつの仕事に行くようにされたのです。


 とはいっても、重労働や、難しい作業は、ほとんどありません。


 そうした分野は、ごきロボットや、アンドロイドの役目でした。


 また、専門的な仕事も、あまり、与えられませんでした。


 地位がある仕事も、形だけ、名前だけになりました。


 それは、しかし、その道の専門家には、許しがたいことでした。


 宇宙ごき、は、地球人を、飼い慣らそうとしていたのです。


 やがて、さまざまな分野で、地球人の専門性は下がって行きました。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ねこママ


『やましんさん、あすから、市長さんにゃんこ。めったに、当たらないらしいにゃ』



やましん


『座るだけですよ。秘書のごきさんが、全部やる。』



ねこママ


『まさに、ぴったり、にゃんこ。』



やましん


『ぐあ。でも、なんか、みっつだけ、自分の意見を言っていいらしい。まあ、秘書の承諾があれば。』



ねこママ


『なに、するの。にゃんこ。』



やましん


『ふふふふふふふふふふふ。ないしょ。フフフフフフフフふ。おぎゅわ〰️〰️!』 



ねこママ


『こあ。復讐かにゃあ…………………』



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


              おしまい



 こんな政治家、選んでは、なりません。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

『小さなお話し』 その125 やましん(テンパー) @yamashin-2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る