高校生活開始!

第6話〜一緒の高校のはずなのに〜


今日は俺の入学する「春留高校」の入学式だ。

実に気持ちのいい天気でちょうどいい気温で今日という日を迎えた。

俺はあの日からすごく頑張った。家の家事はもちろんの事、勉強に運動に料理にそんなに強くは無いけど空手や合気道といった護身術などなど。

自分に出来ることは精一杯やったつもりだ。自分でもそう思ってるからか、自然に自信もついた。以前の自分の一人称は『僕』だったのを『俺』に変えた。何故かって?そんなの……少しカッコつけたかったからさ。とまぁあの日以降すごく頑張ったって事だけ分かってもらえると助かるぜ


「おーい桜雅ー!」

ふと可愛い声で呼ばれる。俺はいつも通りだと思い挨拶をする。


「平さん、おはよう!」

「うん!おはよう!いよいよ今日入学式だね!やーっと日桜里に会えるからってテンション高いんじゃない?このこの〜」

「バッ!そ、そんなんじゃないって、た、ただ単純に高校が楽しみだけだって!!」

「えー、動揺しすぎでしょ。ウフフ…まぁ〜私も楽しみなんだけどね!」


と会話が弾む。ここで説明すると、俺と平さんは同じ高校を受験したのだ。なんでも平さんがショッピングモールで友達と遊んでいる時に日桜里さんのお母さんと偶然遭遇したらしいのだ、そこで日桜里さんが受験する高校を聞いたそうだ。その話を聞いて平さんは日桜里さんと一緒の高校へ行くことを決意し、その事を俺にも伝えてくれると、俺もその高校に決めて必死に受験勉強をして、晴れて高校に合格することが出来たのである。

将来の夢とかを優先するならもう少しじっくり考えて高校を選べと思うかもしれないが、俺はそんな事よりも日桜里さんに会いたかった。自分のやりたいことはこれから探して行ければいい。それよりも後悔をしたくない。助けて貰ったのにお礼を言えないのは、俺の中ではやるせなかった。

少し不純な気もするが俺は決めたことは曲げないので、今言ったことを説明すると両親も分かってくれた。本当に両親には感謝してる。

そこで平さんがこう言った。


「でも1つ気がかりなことがあるんだよね……」

「どうしたの?」

「うん…実は転校してから半年ぐらいは連絡取り合ったり遊びに行ったりしたんだ。でもある秘密ぱったり来なくなってね?何かあったのかなーって……」


(えっ……それって……)


「まぁー会ってから聞けばいいよね!ほらっ!急がないと入学式遅れちゃうぞー」

「あっうんそうだね…」


(まさかね…)


そんななんとも言えない気持ちのまま新しい門をくぐって校舎に入った

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全く逆の立場になっても俺の思いはもう既に決まっています! タオ @katao

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