第6話
それから、野分は空っぽでした。お
「まったくお天道さまはいつも
そう言い捨てたとこで、誰も返事をしませんでした。「お天道さまに文句を言っても仕方がないでしょう」と
野分は、なんにでも理由をつけて山中を
それでも野分は空っぽでした。野分にはもうなんにも分からないのでした。得意の気まぐれも働かず、次の
そうして気が付けば、いつもナギのことを考えています。
「なにがどうしてこうなっちまったんだろう」
そう呟いたところで、誰も答えてくれませんでした。
そしていくつかの候が過ぎ、
「秋は寂しい季節だなぁ」
と野分が呟いても、やはり誰も耳を貸しませんでした。
ただ、朱色の切れ端が頼りなさそうに吹かれているだけです。
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