第2話
さて、山には
「や、それは一大事だ。みんなすっかり
といって飛んでいき、また
「や、や、それも一大事だ。きっと熊の長老が喜んで、手あたり次第に喰ってしまう。腹を下してしまったら一大事だ」
といって飛んでいくのです。
このように山の噂をかき集めては、めちゃくちゃに
また風の仲間たちも、野分をまったく
風というのは目に見えないのが普通なのに、野分は
そういう噂を聞きつけると、野分はもうひどい
「ええい、うるさい、うるさい。俺はこの姿が気に入っているのだ、やかましい。風が気まぐれでなにが悪い。お前らはお
野分は山中を駆け巡って叫びますが、誰も彼の声に耳を貸しません。ただ、
しかし野分も気まぐれ屋で、「びゅう」と山中を巡り終えると、すっかりどうでもよくなっているのでした。
そんなある日のこと、野分は人間の子供と出会ったのです。
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