第27話.カフェ内の攻防②
男達はコーヒーを飲む事は差別、闇属性コーヒーの販売を止めろなど、
莉沙が固唾を飲んで成り行きを見ていると、席を立った
厄介なことになりそうだと莉沙は眉間に皺を寄せる。
「入るんじゃないわよ、コラ! 入るな! 店の敷居
仕事の邪魔よ、コラ! 出てけ、コラ! おまえ達の来るとこじゃないのよ、コラ! 邪魔よ、仕事の!」
制服のエルフ耳をつけたままの真樹は、腰に手を当てて相手を威嚇するように男達に言葉を浴びせる。
「な、なんて気の強い女だ」
男達は顔を見合わせて、真樹の迫力に少したじろいでいる様子だった。
すると、店の奥から店長が駆け足で、真樹と男達の元へと向かっていった。
「マキちゃん、ありがとう、ここはいいから。すみません、お待たせしました。私が責任者ですが。お話をお伺いします」
店長が真樹に代わって男達と話をする。
「この店は肌の色で人を差別している。即刻、店を閉めることを要求する!」
男の一人が興奮気味に言った。
「そんな、とんでもない! 差別なんてうちの店はしたことありません!」
店長は心当たりのないことに驚き困惑した感じで、慌てて否定する。
「それじゃ何で闇属性コーヒーなんてふざけた名前のコーヒーを販売するんだぁ!」
男の中の人が手にしている金属バットを振り上げ、空いているテーブルに叩きつけた。
店内にメイド係の女の子達の悲鳴が響く。
それを合図に男達は手にしたバットを振り回して中へ侵入してきた。
「止めてくれ!」
店長が男達を制止しようとする。
だが、男が振り回す金属バットに当たってしまった。
店長が崩れるようにその場に
それを見て男達は一瞬は
「みんな! 早く逃げて!」
莉沙は店内にいる客やメイドに大声で避難を促す。
店内は客とメイドの女の子達の悲鳴、逃げ惑う音、そして男達が金属バットを叩きつける音で騒然とした。
中には足がすくんで動けない子や、足がもつれて転ぶ子も現れた。
「オラ! こっちこい!」
男達の一人が転んだ子に掴みかかる。
「ハッ!」
莉沙は制服のミニスカートもお構いなしに、男の腕を蹴り上げた。
「その手を離せ!」
そう言って莉沙は、腕を広げ転んだ女の子を庇うようにしゃがんだ。
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