執競(引用7:武王の威儀を讃える)
武王の強きこと、まこと烈しい。
世に健やかさを取り戻されたその功を、
天帝は祝福された。
こうして平和がもたらされたため、
その徳は全土を覆った。
なんとも明らか、煌びやかなこと。
鐘や太鼓が高らかに鳴り、
石打の楽器や笛の音がそこに交わる。
武王の徳を謳う歌は調和し、
その威儀を高らかに示す。
みなが宴に満ち足り、
かくして天より福が下るのだ。
○周頌 執競
武王がその強さで紂王を討ち果たし、世に平和を取り戻したことを謳う、とされる。この辺りの「殷は徳なき国と成り果てたので徳望高き周がそのあとを引き継いだ」とするロジックを懇切丁寧に謳おうとする辺り、どんだけ周は殷の放伐が後ろ暗かったのだ、と思わぬでもない。
■つよきを執るもの
武威溢れるもの、と謳う詩で用いられているようであるな。
・晋書22 楽上
・宋書20 楽二
執競景皇,克明克哲。旁作穆穆,惟祗惟畏36 高允
季才之性,柔而執競,屆彼南秦,申威致命。
■音楽とともに、福が降る
ドラや太鼓といった大きな楽器から、カスタネットや笛といった小さな楽器に至るまでの音が調和し、響き合う。それが世にもたらされる福の証である、とする。ただし基本的には「楽器の音」云々を抜きとし、福が降ることのみを歌うこともあるようである。
・漢書22 礼楽志
『詩』曰:「鐘鼓鍠鍠,磬管鏘鏘,降福穰穰。」『書』云:「擊石拊石,百獸率舞。」鳥獸且猶感應,而況於人乎?
・漢書36 劉向
諸侯和於下,天應報於上,故周頌曰「降福穰穰」,又曰「飴我釐麰」。
・晋書22 楽上
・宋書20 楽二
濟濟辟公,相予蒸嘗。享祀不忒,降福穰穰。
毛詩正義
https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E5%8D%81%E4%B9%9D#%E3%80%8A%E5%9F%B7%E7%AB%B6%E3%80%8B
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