維清(引用7:光貴なる文王の徳)

維清いせい



維清緝熙いせいしゅうき 文王之典ぶんおうしてん

肇禋ちょういん 迄用有成きつようゆうせい

維周之禎いしゅうしてい

 なんと清く輝く、文王の徳。

 文王が初めて周の祭祀を行ってより、

 今日にまで至るのは、

 まこと周にとっての幸いであろう。




○周頌 維清

なんと短い。当詩については朱子が「さすがにこれ欠文あるんじゃないの?」と疑っておる。まぁ、確かにこの部分だけ歌われて何を反応しろ、という感じではある。




■これ清し

最近ようやく詩経引用のノリに慣れてきたので、「維」字が現れたときには迷わず「惟」字に換えて検索をかけるようになった。これでようやく引用初級者脱出である、というか当たり前のように全引用が「惟」字とかやめろ。まじで。ともあれ「惟れ清し」と言う表現は、清浄なるものの最上級、的な用法が取られている印象を受ける。


・後漢書23 竇融 曾孫 竇憲

 有漢元舅曰車騎將軍竇憲,寅亮聖明,登翼王室,納于大麓,惟清緝熙。

・三國志12 毛玠

 未有徵青蠅之浮聲,信浸潤之譖訴,可以允釐四海,惟清緝熙者也。

・晋書22 楽上

 蚩蚩庶類,風德永康。皇道惟清,禮樂斯經。

・晋書55 潘尼

 德以謙光,仁以恩懷。我酒惟清,我肴惟馨。

・宋書20 楽二

 蚩蚩庶類,風德永康。皇道惟清,禮樂斯經。

 恭滌惟清,敬事惟神。加籩再御,兼俎重薦。

・魏書36 李騫

 百揆鬱以時序,四門穆其惟清。如得人於漢世,比多士於周庭。




毛詩正義

https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E5%8D%81%E4%B9%9D#%E3%80%8A%E7%B6%AD%E6%B8%85%E3%80%8B

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