維天之命(引用1:豊潤なる天命)
文王に下った天命は、まこと深淵。
文王の至純の徳が、この世に
示されぬことなどあろうか。
素晴らしきこと、その徳は
我が身をも覆ってなお溢れかえる。
故に我らは文王の示された道を
修めんと日々、励む。
文王の徳によくよく従い、
子々孫々、これを厚くできるよう
励んでゆかねばならぬ。
○周頌 維天之命
当詩では文王の徳が天意と合致し、寸毫のズレもないことを讃えており、それを継承せねばならぬ、と歌う。うんそうだね(曖昧な笑顔)。しかし「あまりに豊かな天命、我が身より溢れかえるほど」という表現はすごいな、天下すべてを覆うのが天命なのだから一個人のみに収まるはずもなかろうにな。
■帝の務めが世を安んず
宋書20 楽二 景皇帝登歌
業業在位,帝既勤止。維天之命,於穆不已。
晋の景帝、すなわち司馬師を追尊するにあたって詠われた詩、となりそうである。しかし皇帝の追尊となると、晋は司馬懿の段階で天命が下った、と言うロジックになるのかな。
傅玄「晉鼓吹曲」と西晉正統論/髙橋康浩
https://www.waseda.jp/flas/rilas/assets/uploads/2017/10/536-546_Yasuhiro-TAKAHASHI.pdf
を拝見する限りでは、司馬炎より「天命が司馬懿に下った」旨の詩を書くよう勅命が下っておるようである。まぁ、確かに周の文王も紂王を補佐することから天命を得ておるし、そのロジックでもいいのやも知れぬが、しかしそれなら「天命を受け継いだはずの司馬師が息子を産まず死んだ」ことをどう晋の天命論は説明するのであろうかな……そのうち調べてみようと思う。
毛詩正義
https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E5%8D%81%E4%B9%9D#%E3%80%8A%E7%B6%AD%E5%A4%A9%E4%B9%8B%E5%91%BD%E3%80%8B
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます