頌
周頌(しゅうしょう)
清廟(引用14:文王の霊廟を前に)
ああ、清冽なる文王廟よ。
徳高き大臣公卿らが、
錚々たる名士たちが、
文王の徳をたたえる。
天に在す文王に敬意もって向かい、
祭祀の準備を手早く整える。
文王の徳が示されぬことがあろうか、
子孫が承らぬことがあろうか。
人々は文王を厭わず、
いついつまでも慕い続ける。
○周頌 清廟
「周頌」は、周の徳を讃える祝詞的なものである。先に「頌」全体を言っておけば、周を讃える歌が一番多く、次いで魯(つまり「孔子の」属する国である)が来、そして殷を讃える歌が来る。いやそこに魯をねじ込むのはどう考えてもおかしくないか。ともあれその冒頭は大雅と同じく、文王が偉大、その余徳を子孫にも、と歌うわけであるな。
■清冽なる文王の廟
清廟という単語もほぼ一般詩であるため引いたら爆発したので見なかったことにした。いや間違いなく当詩が元になっておるのだがな。国の祖霊を祀る廟、転じて国そのものとして扱われることが多いようである。
・漢書36 劉向
周公思慕,歌詠文王之德,其『詩』曰:「於穆清廟,肅雍顯相;濟濟多士,秉文之德。」
・漢書73 韋賢 子 韋玄成
議者又以為,清廟之詩言「交神之禮,無不清靜,」今衣冠出游,有車騎之衆,風雨之氣,非所謂清靜也。
・漢書87 揚雄上
隃於穆之緝熙兮,過清廟之雝雝;軼五帝之遐迹兮,躡三皇之高蹤。
・後漢書4 和帝
周頌曰:『於穆清廟,肅雝顯相。』請上尊廟曰肅宗,共進武德之舞。
・後漢書40.1 班固上
蓋清廟之光暉,當世之俊彥也。
・後漢書83 法真
臣願聖朝就加袞職,必能唱清廟之歌,致來儀之鳳矣。
■大いなる天を仰ぎ、向かい合う
「対」字は向かい合う、で、「越」字ははるか超越したところ。偉大なるものを振り仰ぐことの雅語として機能しておる。
・後漢書40.2 班固下
以崇嚴祖考,殷薦宗祀配帝,發祥流慶,對越天地者,舄奕乎千載。
・晋書6 司馬睿
臣聞天生蒸民,樹之以君,所以對越天地,司牧黎元。
・晋書14 地理志上
昔者元胎無象、太素流形、對越在天、以為元首、則記所謂冬居營窟、夏居橧巢、飲血茹毛、未有麻絲者也。
・宋書16 礼三
蓋述懷以追孝,躋聖敬於無窮,對越兩儀,允洽幽顯者也。
・宋書20 楽二
惟祖惟宗,高朗緝熙。對越在天,駿惠在茲。
烝哉我皇,固天誕聖。履端惟始,對越休慶。
・宋書94 徐爰
晉祿數終,上帝臨宋,便應奄膺紘宇,對越神工
・魏書41 源子恭
至如郊天饗帝,蓋以對越上靈;宗祀配天,是用酬膺下土。
毛詩正義
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