狼跋(引用2:周公旦は偉大)
オオカミは下がろうとすれば
首の肉を踏み、
進もうとすれば尾に躓く。
前にも敵、後ろにも敵、
そのような窮地を
乗り越えられた周公旦は
それら大功を誇るとこもなく、
赤い靴を履き、ゆったりとなされる。
オオカミは進もうとすれば尾に躓き、
下がろうとすれば首の肉を踏む。
前にも敵、後ろにも敵、
そのような窮地を
乗り越えられた周公旦は
それら大功を誇るとこもなく、
その大いなる徳に、欠ける所なし。
○国風 豳風 狼跋
解説を引き引き読まねば、「素朴な解釈」すら不可能であった。総じて「周公旦は偉大」であり、国風の始めで王らを讃え、国風のラストで周公旦を讃えるとは、また両者の関係を占うかのようでもある。すなわち王がけん引し、周公旦が支える、という形である。
○儒家センセー のたまわく
周公旦の偉大なるを見よ!
■わしゃひーこら頑張ったで
三國志23 常林裴注沐並伝
昔忝國恩,歷試宰守,所在無效,代匠傷指,狼跋首尾,無以雪恥。
常林という、初めて知った人物の裴松之注で紹介されている、かれのお仲間の一人が死ぬにあたって子らに残した訓戒中の一節である。お、おう……。正直なところ背景が込み入っているうえ、その訓戒がえらく長いため、うまく文意を拾いきれておらぬ。お国のために四方八方からの苦難を乗り越えてきた、という感じになろうか。
■踏ん張った法正さん
三國志37
進退狼跋,法孝直為之輔翼,令翻然翱翔,不可復制,如何禁止法正使不得行其意邪!
諸葛亮に対して「法正クソじゃないっすか?」とチクってきたものに対する、諸葛亮の返答である。四方八方からの危機でどピンチだったときに大いに働き、事態を打開してくれたのは法正だ。どうしてその振る舞いを改めるよう言えようか!」とのことである。性格と能力は割とリンクしておるから、ある性格を封印しようとすれば、その能力もすぼんでしまう。まぁ、ありえぬ事でもない。
毛詩正義
https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E5%85%AB#%E3%80%8A%E7%8B%BC%E8%B7%8B%E3%80%8B
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