九罭(周公旦への慰留要望)
細い網にかかるのは、
マスやオシキウオのような美魚。
かの立派なお方をながめる。
そのお召し物には、龍の刺繍が躍る。
オオトリが川べりにとまる。
公よ、そろそろお帰りに
ならねばなりますまい。
せめて今宵はとどまられよ。
オオトリが地形に沿って飛ぶ。
公よ、そろそろお帰りに
ならねばなりますまい。
せめて今宵は泊まられよ。
こうして公に
お目にかかることができた。
ああ、公にはお帰り頂きたくない。
何とも悲しきことよ。
○国風 豳風 九罭
偉大なる「功」が、期日の決まった用件のもとこの地にまでやってきた。それはあたかも適当な網を見繕って川に投げたら思いがけぬ美魚を釣れたかのような、思いがけず雄大なる鳥が近隣の川べりに降り立ったかのような。その望外の喜びは、しかし期限付きである。ああ、いつまでもこの地にとどまっていてくださればよいのに。叶わぬこととはいえ、そう彼らは願う。
……周サイドからの「イマジナリー彼ら」ではないのかな?
○儒家センセー のたまわく
周公旦が軍役のためこの豳の地にやってきた! 豳人らは単にこのまま留まっていてほしい、と願うのである! そのかなわぬ思いが託されたのが、当詩である!
毛詩正義
https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E5%85%AB#%E3%80%8A%E4%B9%9D%E7%BD%AD%E3%80%8B
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