黃鳥(殉死批判)
飛び交い鳴くウグイスは、
イバラの木に留まる。
誰が穆公に殉じたのか?
子車氏の奄息だ。
奄息は、百人働きのもの。
いまその墓穴に臨めば、
ぞわぞわとおぞ気が走る。
ああ、蒼天よ、どうしてあのような
素晴らしい人を滅ぼしたのか?
もしあがなう事ができるならば、
百人が身を捧げように。
飛び交い鳴くウグイスは、
クワの木に留まる。
誰が穆公に殉じたのか?
子車氏の仲行だ。
仲行は、百人働きの守り手。
いまその墓穴に臨めば、
ぞわぞわとおぞ気が走る。
ああ、蒼天よ、どうしてあのような
素晴らしい人を滅ぼしたのか?
もしあがなう事ができるならば、
百人が身を捧げように。
飛び交い鳴くウグイスは、
イバラの木に留まる。
誰が穆公に殉じたのか?
子車氏の鍼虎だ。
鍼虎は、百人働きの御者。
いまその墓穴に臨めば、
ぞわぞわとおぞ気が走る。
ああ、蒼天よ、どうしてあのような
素晴らしい人を滅ぼしたのか?
もしあがなう事ができるならば、
百人が身を捧げように。
○国風 秦風 黃鳥
秦の穆公が死んだとき、子車氏の三兄弟が殉喪された。「穆公の死後の旅路を守るために、共に死後の世界に旅立たされた」のである。この三兄弟はいずれも働き者の壮士であった。人々はその死を悲しみ、また殉葬というシステムの理不尽さを恨む。春秋左氏伝文公六年の条にまんま彼らの名前が出ているのであるから、この詩については他の解釈を挟む余地もあるまい。
○儒家センセー のたまわく
秦の穆公は襄公より十台、百五十年後の人物である! ちなみに穆公死亡時の殉葬者は百七十七人にも上ったとされる! 殺し過ぎである!
毛詩正義
https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E5%85%AD#%E3%80%8A%E9%BB%83%E9%B3%A5%E3%80%8B
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