著(デート相手は素敵/婚礼の儀を守らぬ男)

ちょ



俟我於著乎而しがおちょかじ 充耳以素乎而じゅうじいそかじ 尚之以瓊華乎而しょうしじけいかかじ

 私を門内にて待つお方。

 耳には白い飾り紐。

 華やかな玉が煌めかれて。

 

俟我於庭乎而しがおていかじ 充耳以青乎而じゅうじじせいかじ 尚之以瓊瑩乎而しょうしじけいほうかじ

 私を庭園にて待つお方。

 耳には青い飾り紐。

 艶やかな宝玉がちりばめられて。


俟我於堂乎而しかおどうかじ 充耳以黃乎而じゅうじじこうかじ 尚之以瓊英乎而しょうしじけいえいじ

 私を会堂で待つお方。

 耳には黄色い飾り紐。

 宝玉の輝きは華々しく。




〇国風 齊風 著


私を待ってくれるあなたを彩る耳飾りがまた美しい! ……とまぁ、実に素朴なデートソングであるな。確かにここまで素朴だと裏を読みたくなる気持ちも、まぁわからぬでもない。




〇儒家センセー のたまわく


婚礼にては六つの礼をなす必要がある! すなわち「納采のうさい」、「納幣のうへい」、「請期せいき」、「親迎しんげい」、「門名もんめい」、「納吉のうきつ」である! この歌はそのうち親迎の礼が乱れていることを批判しておる! すなわち婿は嫁の家にまで出迎えるが礼であるにもかかわらず、この歌では嫁に出向かせておる! まったく、ひどい婿もあったものである!




毛詩正義


https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E4%BA%94#%E3%80%8A%E8%91%97%E3%80%8B

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