有女同車(迎えた嫁の美しさ/嫁取りは外交)
結婚した彼女と車に同乗する。
あぁ、ムクゲの花のようなはなやかさ。
あちこちに車を巡らせれば、
腰に帯びた飾りが揺れる。
あぁ、斉国からのお姫様の、
なんと美しく、雅なこと。
結婚した彼女と車に同乗する。
あぁ、ムクゲの花のような輝かしさ。
あちこちに車を巡らせれば、
腰に帯びた飾りがしゃらしゃらと。
あぁ、斉国からのお姫様の、
お人柄の良さが忘れられぬ。
〇国風 鄭風 有女同車
鄘風 桑中などで「孟姜」については一般的な女性を示す語ともされる。なのでここでもそのように解釈すべきなのでは、とされておる。いやいやそれをなんで句の終盤にぶち込んでくんだよ重すぎるわ、ということで、ここはあえて邶風のごとく、斉から輿入れしてきた姜姓の女性、と解釈しておきたいところである。む、そうするとノリが衛風 碩人のようになってきそうであるな。
ちなみに朱子学ではこれを「みだりにおでぇと☆ なぞ、い、いかがわしい!」とするそうである。それはそれでどうなのかな……。
〇儒家センセー のたまわく
鄭の荘公の息子、忽は斉の国難をその武力にて救い、斉公より娘を嫁に取らないかと持ち掛けられるも、断った! のちに改めて別の女性の嫁入りの話があったが、こちらも断った! 鄭では「斉の姫を嫁に迎えれば大国の助力を得られるだろうに、何をしているのだ!」とオコラレを受けたそうである! その上忽は、最終的には弟に国を追われておる! 素直に斉公の娘を嫁に迎えておればそんなことにもならなかったであろうに、という皮肉も込め、斉公の娘の美しさを歌うのである!
毛詩正義
https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E5%9B%9B#%E3%80%8A%E6%9C%89%E5%A5%B3%E5%90%8C%E8%BB%8A%E3%80%8B
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