大叔于田(豪勢な狩りの様子/奔放な弟)
狩りに出られる弟ぎみは、
四頭引きの馬車を見事に操られ、
添え馬二頭も踊るよう。
狩場にて勢子の掲げる火が躍る。
片肩をはだけられ、狙うは猛虎。
公の御前に献上するのだ。
どうぞ、重にご油断召されるな。
お怪我など、決してなされぬよう。
狩りに出られる弟ぎみの、
馬車を引く馬の毛色は黄。
内馬二頭は踊るよう、
外馬二頭もそこに従う。
狩場にて勢子の火が燃え上がる。
弟ぎみは弓に、車の制御に長け、
上手くスピードを調整し、
獲物を追われるのだ。
狩りに出られる弟ぎみの、
馬車を引く馬の毛色は栗。
内馬二頭は首をそろえ、
外馬二頭はその手のよう。
狩場にて勢子の掲げる火が躍る。
あえてゆったりと進まれ、
あたら、弓を発することもない。
狩りを達成してしまえば矢筒を外し、
弓も仕舞ってしまわれる。
〇国風 鄭風 大叔于田
颯爽たる貴公子の狩りの風景であるな。勢子たちの持つたいまつにて虎を貴公子の前におびき出し、それを貴公子は大した誤射もなしでたちまちのもとに射止め、そして虎を狩れさえすれば、すぐさま引き返す。何ともすっきりさわやかな風景である。
なお詩編名につく「大」は、同じ書き出しの句である前詩と較べて詩の規模が大きいためつけられたのでは、とされておる。
〇儒家センセー のたまわく
前条と同じく、共叔段の出しゃばりの様子が示されておる! 「兄上の為に立派な虎を射止めてごらんに入れましょう、どうでしょう、私はこんなにすごいんですよ」アピールの様子を描く! おいおい弟ちょづかせんじゃねえよ荘公、というわけである!
〇崔浩先生、うっかり放言
儒家センセーにはロンドンか京都出身の方が混じっておらぬか……?
毛詩正義
https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E5%9B%9B#%E3%80%8A%E5%A4%A7%E5%8F%94%E6%96%BC%E7%94%B0%E3%80%8B
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