將仲子(引用2:うわさを恐れる/臣下の諫言を嫌う)
仲さま、どうか、おねがいです。
私の庭に押しかけてくださるな。
柳の木を折らないでくださいな。
柳が惜しいのではないのです、
父上母上が恐ろしいのです。
あなた様を思うておらぬわけではなく、
ただ、父母よりのお叱りが。
仲さま、どうか、おねがいです。
私の庭に押しかけてくださるな。
桑の木を折らないでくださいな。
桑が惜しいのではないのです、
兄たちが恐ろしいのです。
あなた様を思うておらぬわけではなく、
ただ、兄たちよりのお叱りが。
仲さま、どうか、おねがいです。
私の庭に押しかけてくださるな。
マユミの木を折らないでくださいな。
マユミが惜しいのではないのです、
付近の噂が恐ろしいのです。
あなた様を思うておらぬわけではなく、
ただ、あたりに流れる噂こそが。
〇国風 鄭風 將仲子
男の子が女の子と会いたすぎて家に侵入しそうになるのを懸命に止めている歌に見えるな。女の子も大変である。
〇儒家センセー のたまわく
この詩は鄭の荘公への批判である! 武公の息子、荘公ははじめ、弟の権勢が伸長していくのをなすがままとしておった! これを祭仲という人物が諫めたのだが、即時却下しておる! すなわち荘公が「俺の領分に入ってくるな」と返答したことを風刺したものである! のちに荘公は弟を討伐し、外国に追い払ったのであるが、国に乱を起こした、という点ではやはり批判されるべきであろう!
■後継者争いを放置する王におこ
晋書118 姚興下
尹昭言於興曰:「廣平公與皇太子不平,握強兵于外,陛下一旦不諱,恐社稷必危。小不忍以致大亂者,陛下之謂也。」
後秦王姚興は長男の姚泓を皇太子に据えていたが、才気あふれる次男の姚弼の好き勝手を放置していた。そのため後継者争いは激化。やがてちょくちょく姚弼がトラブルを起こしても、姚興はお咎めなし。それにキレた臣下の尹昭が、当詩詩序にある言葉を引いて言うのである。「万が一陛下に何かあれば、たちまち国が割れますぞ! 小しきを忍ばずして、大亂に導くとは、まさに陛下の行いです!」と。かなりストレートな言葉ではあったのだが、姚興が尹昭を罰することはなかった。とは言え姚弼をどうにかすることもなかったのだが。このトラブルを放置したことにより姚泓は王位継承後も大した権威を持てず、最終的には劉裕によって滅ぼされてしまうのである。
■世説新語 惑溺5とそっくり☆
韓壽美姿容,賈充辟以為掾。充每聚會,賈女於青璅中看,見壽,說之。恆懷存想,發於吟詠。後婢往壽家,具述如此,并言女光麗。壽聞之心動,遂請婢潛修音問。及期往宿。壽蹻捷絕人,踰牆而入,家中莫知。自是充覺女盛自拂拭,說暢有異於常。後會諸吏,聞壽有奇香之氣,是外國所貢,一著人,則歷月不歇。充計武帝唯賜己及陳騫,餘家無此香,疑壽與女通,而垣牆重密,門閤急峻,何由得爾?乃託言有盜,令人修牆。使反曰:「其餘無異,唯東北角如有人跡。而牆高,非人所踰。」充乃取女左右婢考問,即以狀對。充秘之,以女妻壽。
毛詩正義
https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E5%9B%9B#%E3%80%8A%E5%B0%87%E4%BB%B2%E5%AD%90%E3%80%8B
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