第62話:二人の蹂躙
一度アルミラースに乗ってから戦場の中心までいくと、レイドとミレーティアは降下して降り立った。
両者の戦闘が止まり、何かが落ちた場所の確認をすると、そこには仮面を付けたレイドと、ミレーティアがいた。
そして大剣モードで一閃。
その一閃で連合軍側の兵士数十人が亡き者となった。
「お前は魔王様の……」
後ろから声が聞こえてきた。
それはバルザークの隣にいた参謀、シャグランであった。
「ここは任せて軍を引かせろ」
「何を言ってる! 減ったとはいえこの数相手に――」
「後は俺がやると言っている。無駄に死なせるな」
「――ッ⁉︎」
レイドは威圧を放ち周囲の者達を黙らせた。
「いいな?」
「わ、わかった」
シャグランは頷きすぐさま軍を後退させる。
統率が取れているだけはあり、ものの数分で一気に後退させた。
連合軍は後退していった魔族軍を追撃しようとして――立ち止まった。
否。レイドから放たれる殺気によって足を止められたのである。
レイドは連合軍へと向けて口を開いた。
「――逃げていくのを襲おうとするとは良い度胸ですね。その意気込みは褒めて差し上げましょう」
指揮官だろう男が声を上げた。
「な、何をしている! 相手はたったの一人だ! 早く殺せ!」
怒声のような命令によって兵達が雄叫びを上げながら突っ込んできた。
その数は総勢百名以上。
普通なら勝てるはずはないだろう。
だが連合軍の前に立ちはだかるのは元ではあるが勇者だ。
迫る兵達を前にレイドは大剣を掲げ魔力を流し――振り下ろした。
レイドが放った一撃からは斬撃が発生し、地面を裂きながら真っ直ぐへと進みある者は縦に斬り裂かれ、ある者は割れ目に落ちたりと百名近くの兵士が命を散らした。
そんな光景を目の当たりにした連合軍は絶句。
そんな中、先程指揮官が声を漏らした。
「ま、まさか四天王、なのか……?」
レイドは嘲笑する。
「四天王? 私は違いますよ」
「ならなんだと――」
男はレイドの放った斬撃によって斬り裂かれ呆気なく命を散らした。
「時間の無駄だ。では――ミレーティア、やるぞ」
「任せて!」
「――蹂躙の時間だ」
ミレーティアが突っ込み連合軍の兵士達を魔力が込められた拳で殴り殺していく。
ある者は頭部が弾け飛び、またある者は胴体が弾け飛ぶといったとても子供とは思えない確殺をしていく。
どんな教育をしたらあんな風になるのか疑問に思ってしまうレイド。
だがそんな余計な考えを捨てたレイドは迫る連合軍へと突撃した。
斬って斬って斬って斬りまくる。
背中に回って来る奴がいるも蹴り飛ばし吹き飛ばす。
剣術よりもレイドは肉弾戦が大の得意なのである。
こうしてレイドとミレーティアによる殺戮が始まるのであった。
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