「ふるさと」について

川谷パルテノン

ありがとうございます

 えー、先ずは皆さまお疲れ様でした。この企画に参加してみて率直に申し上げますととても楽しく書き、とても愉しく読めました。自作をぶつけるのはいつだって緊張するのですけれど、皆さんの作品を読んでいくなかで楽しまれている雰囲気が伝わって結果自分自身も楽しめたと感じています。ありがとうございました。


 自作について語る、というのは些か小恥ずかしい気分ですが少しだけ。

 いきなり私の好みの話になりますがSFが好きです。それで以前は奇想的なモチーフを選んで書いていたのですが、いつからか日常を混ぜる、つまり私たちがよく知る世界観と繋げて「ちょっと変な世界」をつくるのが楽しいと思うようになりました。蟻と恋人になったり、幼い頃に買ってもらったスライムを供養するため埋めにいったり(字面にすると意味わかりませんね)この拙作についても伴侶を無責任に宇宙人にしてみようというところから始まりました。「宇宙人の夫」という設定を中途半端にしないよう気を払いつつ、だけれど人情が浮き彫りになるような物語を書きたいと。宇宙人と生活したらどんな感じだろう?を考えるだけ考えてみてそのままだとコテコテのSFになりそうなところを一度解体して力まずにもう一度最初から書き始めるととなんだか物語全体が軽くなるような感じがして、ニュアンスだけでわかりにくいと思いますがこの感覚が私が創作するときの「楽しさ」になっています。

 いただいた感想の中にも「ふるさと」というタイトルに言及してくれている方がいらっしゃいましたが、これも初めは漢字でした。それが自分で読み直してみた後で平仮名を選んだのです。正直なぜそうしたか自分では分かってません。でもコッチだ!みたいな閃きがあったのです。それが感想を得ることで「あ、そういうことだったんだ」と逆に教えてもらえて恥ずかしながら有難い、そして感想って大事だなぁと思いました。(私が他の方の感想をしっかり書けていないので申し訳ないんですが)

 この企画に参加する前、要項を見て三,〇〇〇字から八,〇〇〇字ということでしたので「これは書き慣れてる方だとすぐ越えちゃうだろうな」と思いましたのでじゃあ逆に出来るだけ少ない字数で書いてみようという謎の目標を立てました。少ない字数で起伏を出すというのは難しいなと思いました。書きたいことがまだまだ沢山あるなと。それを泣く泣く削るという作業の中で「書きたいこと」と「書かねばならないこと」の違いがだんだん見えてきて、この字数制限のおかげで勉強になりました。

 最後になりましたが、企画者のイトリトーコ様、読んでいただいた皆々様、本当にありがとうございます。参加して良かった!

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