純粋な君へ、この純愛を捧げよう

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純粋な君へ、この純愛を捧げよう


今まで恋なんてしたことないはずなのに、

この身を焦がすほどの思いは一体どこからきているのだろう。

君を一目見た時、僕の胸はざわめきを覚えた。

もうこの時点で、君の事を好きになっていたのだろう。

時間はいくらでもあった、チャンスはどこにでも落ちていたと思う。

でも、僕は全てを無碍にしてしまった。


口下手が災いしたのか、酔った勢いで浮いた行動を取ってしまったのか、何が原因だったのかなんて、挙げればきりがないだろう。

でも実際、それらは大きな要因ではないのだろう。

僕自身が、決定的な行動を起こすことができなかった。

結果としては、それに尽きる。


恋は難しい。

自分が運命の人と感じても、相手にとっては有象無象の一人に過ぎないのかもしれない。

本当の意味で結ばれた二人と言うのは、いったいこの世界にどれだけ存在するのだろうか。


後悔しても、もう取り返しがつかないのかもしれない。

いや、たとえ取り返しがつくとしても、また僕は行動を起こすことができないのかもしれない。

自分自身の情けなさが際立ち、どれだけ恋愛に順応できないかがここにきて思い知らされる。

僕の人生に、恋愛の二文字はなかった。

後悔を埋めようと行動を起こそうとしても、もう既に手遅れの段階に陥っているのだろう。

恋愛感情を欠陥した虚しい青年。

きっとそれが、僕という人間なんだろう。


今までこんなことを考えた事は無かった。

もし君の隣に僕がいられるのなら、人生において他に求めるものは何もない。

君さえいてくれれば、こんな僕でも生きている価値があると思えるような気がする。

不純な事なんて求めない、ただその隣にいさせてほしい。

君が心の奥底に抱える深い闇を、この両手で抱きしめて共有させてほしい。

一緒に笑って、泣いて、苦しいときは手を繋いで。

足並みをそろえて歩けたなら。

これ以上の幸せは、他にないと思うんだ。


君の事が好きだ。

どれだけこの感情が身を焦がそうとも、叶わない恋と分かっていても、一向に構わない。

もっと君の事を知りたい。

どうしてあの時僕は、自分の心に従えなかったのだろうか。

もう会えないかもしれない。

たまたま街で会えたとしても、君は他の誰かと幸せそうに歩いているのかもしれない。

でも、それはそれでよかったなって思えるような気がするんだ。


純粋な君に、この純愛を捧げたい。

どうか幸せになって欲しい。

この世界のどこかで、もしまた会うことができたなら、今度こそ僕は正直に、君の心に語りかけてみせるよ。


僕は君を愛したい。

心の中で自己完結した、僕の恋心。

いつか続きがありますように。

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