第17話

 その話は、武勇伝のようだった。

 ある群れを率いた男の片腕となり、力をふるい続けたミヅキと名乗る男が、所帯を持つことになるまでの話だ。

「ミヅキはそれ程大きな男じゃなかったが、そこの鬼位の大男相手に、平気で斬りかかり勝って戻ってくる男だった」

 鏡月が言い、オキが小さく笑った。

「こいつは、元々は目が見えていたが、ミヅキは随分幼い頃の病が元で、光を完全に失っていた。それで、あの動きを見せられたからな、化け物かと思ったもんだ」

 ミヅキに助けられたのが、オキと律だった。

 そして、その時追っていたのが、ここにいる男の父親が率いていた連中だったのだ。

「……その時、お前は子供だったんだろう? そんな幼い子供まで、手にかけるような連中だったのか?」

 古谷家に戻った一行を迎えたのは、いつも遅くても夜更けには戻って来るエンだった。

 家にいないセイを心配して外で待っていたが、無事な姿に安堵した後、連れたちにぎょっとなった。

 その中に、山の主である狐もいるのを見て、早々に部屋の奥に引っ込もうとするのを、何かを察したオキと鏡月が、強引に引き留めた。

 居心地が悪いながらも話は気になるらしく、エンは男の話に眉を寄せた。

「ああ。オレはまだ、親の威を借りていただけの、子供だった」

「その時、手を下そうとしていたのは、赤毛の野郎だったな」

「ああ。……カスミの旦那の兄貴だ」

 国が倒れ、主君を逃がすために殿を務めて力尽きたミヅキと、共に取り残されたその従弟の鏡月は、その時カスミの元に、客扱いで身を寄せていた。

「あの人が、シノギの旦那と一緒に、カスミの旦那を傀儡に色々と遊んでいた頃が、懐かしいわ」

 白髪の娘が、溜息を吐きながら言った。

 ジュリの姿は、光の下では更に目立つ容姿だった。

 透き通るような肌に映える紅い目には雅も驚いたが、聞いてみると同じ色合いの兄もいるらしい。

「あの親父さんを、傀儡に? そんなこと、出来た人が、いるんですかっ?」

「いたのよ。だから、あんなことになって、足を洗うと言われた時、ここはもうダメだと思ったわ」

 エンは、父親が嫌いらしく、言葉の所々で棘が出ている。

「シノギの旦那は残ったが、二人揃ってのカスミの旦那の腕、だったからな」

 あんなこととは、ある術師に死に際にかけられた、質の悪い呪いだった。

「質は悪かったが、その気になれば解けたかもしれない。何せ、あの術師の言葉は、『周りの全ての者を皆殺し』だったからな。それをどうやったのが、ミヅキはシノギの旦那のみの命を狙うだけにとどめた」

 それだけに留めたのはいいが、それを成就したらどうなるか分からない。

 分かるのは、シノギと顔を合わせない限りは、温和な男だと言う事だけだ。

「だから、足を洗うことを決め、ついでに、所帯を持ってみようと言う事になった」

「ついで?」

 目を険しくしながら、雅が返す。

 ミヅキは、世話好きな男だった。

 鏡月やオキを始め、多くの子供が世話され、成長したら巣立ちを見送られていた。

 自分の子供は欲しいが、出来ないと諦めていた。

「あの人、女には引く手あまただったんだが……」

 それは、シノギもそうだったのだが、そちらは女より剣に生きる男で、気になる女以外は見向きもしなかったせいで、ミヅキの方に女が集まったようだ。

 だが、いざ、閨を共にすると、女がもたなかった。

「? もたなかった?」

 言葉尻を問いで返され、鏡月は咳払いした。

 目を泳がせてしまう若者に代わって、オキが続ける。

「だからな、ミヅキが満足する前に、女の方が気絶してしまって、だな」

「……」

 そういう事で、所帯を持っても子供は無理だろうと、ミヅキは諦めていたのだが……それを聞いたある女が、手を上げたのだった。

「それが、お前の母親の寿だ」

 理由は、言うまでもない。

「……つまり、母は、元々は……」

「お前の話を聞いて、驚いたぞ。子供に、そこまで思い込ませるほどに、いい母親をしていたんだな」

 雅は大きく溜息を吐いて、ある話をした。

 それは、戒を唯一預けられそうな母に会いに行った時のことだ。

 寿はまだ幼い戒を上から下まで眺め、舌なめずりをしたのだ。

「子供として大切に育ててくれ、と頼んだら即断られました」

 こんな逸材に手を出すなとっ? などと言う迷いごとを吐かれ、すぐに雅は諦めたのだった。

「分かった、成長するまでは、子供として育てるから、何て言いつのられましたけど、信用できなくなってしまって。連れ帰ってきてしまったんです」

 それで、よかったと思う。

 もう脅威は完全に消えた、と言ってもいい安心感が、雅にはある。

 隣に座る戒は、若い僧が数人忙しそうに歩き回るさまを、珍しそうに見ている。

「……父が友人とした、約束と言うのは?」

「ああ、それなあ……」

 オキと鏡月は顔を見合わせ、ジュリはくすくすと笑った。

「人の姿を取れる子供が、あなた一人と聞いて、流石に大丈夫なのかと、少し気になってたんだけど……」

「カスミの旦那も、中々、な」

 小さく笑うオキも、にんまりと笑う鏡月も、その約束事を口にする気はないらしい。

「まあ、旦那がお前を見たら、あんな約束するんじゃなかったと、悔やむかもしれんな。本当にミヅキそっくりだ」

「そんなに似ていますか?」

「律が見たら、固まる位そっくりだ」

 オキもさっき、驚きで固まった。

「あの人を女にしたら、きっとこんなだろうと言うくらいだ」

「そうですか……」

 いい加減な父親に似ていると言われているのに、なぜか前ほど嫌ではない。

 若き日の父親の話を、聞いたせいだろうか。

 突然、山を去った理由が、分かったせいだろうか。

 何となくほっとした雅が、次に考えなければならないのは、今後どうするか、だった。


 繕いに出していた物が、鏡月を介して戻って来た。

 しかし、なぜ一緒にいたのなら、本人に返してくれなかったのか。

 セイは、立派な墓の前で手を合わせている蓮の後ろで、悶々と考えていた。

 さっきはついつい、憎まれ口を言ってしまったが、昔と変わらぬ若者の姿を見て、言いようのない安堵と、喜びが胸いっぱいに広がった。

 顔に出せる程器用でないから、それを言葉で伝えるしかないのだが、中々恥ずかしい。

「しかし、この人も随分長く生きたな」

 言った声は、少し沈んでいた。

「ここに残るとは聞いてた。もう会えぬかもしれねえって、手紙も貰った。だから、ここが静まるまでで、力尽きてたのではと思ってた。最後に会った時は、まだ山の結界を張り続けていたからな」

 蓮の隣で、葵も顔を曇らせていた。

「一度ぐらいは、見舞いに来れりゃあ、良かったのにな」

「ああ」

 二人がしんみりとしている後ろで、多恵が神妙に頭を垂れ、瑪瑙は静かに見守っている。

 蓮が最初に振り返り、多恵に笑いかけた。

「案内してもらって、申し訳ない」

「とんでもございません。まさか、あなた様が、師匠と旧知であったとは」

 慌てて首を振り、ついつい尋ねてしまう。

「師匠は昔のお知り合いの話は、全くなさらぬ方でした。どのような間柄なのでしょう?」

「間柄、って程のものでもないが……」

 少し考えて、蓮は答える。

「この人の師匠だった人と、オレは元々主従の間柄だっただけで、親しかったわけではない。何度か、その師弟の間を言伝と返書を持って、行き来していたくらいだ」

「そうだったのか。意外に、この世は狭いんだな」

 小さく呟いたのに、蓮はセイの方へと目を向けた。

「この島国は、お前が歩いた陸続きの平地と違って、狭いぜ」

「……らしいな」

 返してから、若者は尼僧に声をかけた。

「葵さんに、お茶でも出してやっててくれ。くれぐれも、目を離さないようにな」

「はい、かしこまりました」

 目を瞬く多恵と、真面目なセイの傍で、蓮は葵に真顔で言う。

「くれぐれも、その人たちから目を逸らすなよ。せめて、家の中に入るまでは」

「わ、分かってる。ちゃんと迷わずに、この人のとこで、茶を飲んどく」

 答える方も真剣に頷き、多恵と瑪瑙に連れられて、その場から立ち去って行った。

「これだけ言っても、迷う時は迷っちまうんだよな、あいつ」

「今まで大丈夫だったのか? 迷った先で、化け物に間違われたり、してないのか?」

「怖がられる事は、あるみてえだが、第二声目がここは何処だ、だからな。落差があり過ぎて、結構優しくされてるらしい」

 軽く答える蓮の言葉に、セイは小さく笑った。

 その様子が、目に浮かぶようだ。

 そんな若者を見て、蓮はさりげなく問う。

「少しは、吹っ切れたか?」

「……何を?」

 思わず息を詰めてから聞き返すと、幼い若者はゆっくりと答えた。

「あの村の事を、だ」

「吹っ切れそうもない」

 取り繕わない言葉が、セイの口から洩れた。

「満足できる終わり方が、ここまで難しいとは、思わなかった」

「……」

「他の奴らは、どうやってそんな終わり方を、作ってるんだろうな……」

 深刻な顔で言う若者に、蓮は鼻で笑いながら答えた。

「満足できるように、話を強引に捻じ曲げてるに、決まってんだろうが」

「どうやって?」

「知らねえよ。オレには、そんな性悪な知り合いはいねえ」

 きっぱりと言い切る若者に、セイは思わず返した。

「血縁はいるじゃないか」

「あの人とは、それ程親しくしてねえよ」

 金髪の若者は、懐から取り出した布袋を見下ろした。

「……あの村の話、カスミも知ってた」

 セイは、京でもう一人の顔見知りと再会した。

 白狐の律に、腕のいい細工師と紹介された男を一目見て、思わず叫んでいた。

「あんた、何でこんな所で、顔を見せるんだよっ」

 そんなセイと、驚き呆れるオキの前で、男は真面目な顔に、少しだけ笑みを浮かべた。

「驚いたようだな。頑張って、細工師の修業をした甲斐がある」

「……」

 思わず、蹴り上げそうになる若者を、律が宥める。

「この人以上の細工師となると、かなり高値を付けられるぞ。その細工、黄金だろう?」

 持ち合わせは、殆んど使えない。

 文字通り、汚い金だからだ。

 自分の用で使うならいいが、人の物を繕う時に使うのは気が引ける。

 出来れば地道に働いて、その勘定を払おうと思っていた。

 だから、多少高値でも構わないと言い切る若者に、律は根気よく言った。

「そんな細かい細工を、失敗せずに繕えるのは、この人くらいだ。他は、高値で引き受けても、満足な仕上がりから、遠ざかる場合もある。台無しにしたくは、ないのだろう?」

「流石だな、お前は。口先八寸の、丸め込みが上手い」

 折角言い含めているのに、当のカスミがぶち壊すことを言う。

「旦那、あなたが、この子と、会いたいと言って来たんでしょう? 話したいのなら、少し黙っててください」

「すまんすまん、つい、この口が」

 セイが気を静めたのは、律が疲れた顔をしたせいだ。

 これ以上、心労を重ねられるのも、心配である。

 オキと共に、その場から立ち去る白狐を見送り、若者は無言で、男の前に繕い物を出した。

「……大丈夫だったようだな。傷の治りはともかく、腕はあった方が困らんだろうからな」

 鏡月に会ったことも、知っているようだった。

「あんたの息子だって、聞いたんだけど」

「正しくは、ランの母親の連れ子、だ。血は繋がっていないが、母親の家系も少し変わり種でな、ああいう子に育ったわけだ」

 切れた小粒の鎖の部分を見つめながら、カスミは言った。

「話は、ここまで流れているぞ」

「何の?」

「性悪な狐が、村人を村から消し去った話だ」

 目を見開いたセイに、作業を始めながら続けた。

「まだまだ、事の治め方が荒いな。しかも、肝心の者を取り逃がすとは」

「あんたなら、死にゆく人の願いなんか、叶える考えはないんだろうけど、私はまだ……」

「何を言うか、この優しい男を捕まえて」

 真面目に返す男に、セイは思わず目を見開いて返す。

「そっちこそ何を言ってるんだよ。悪さする人間を、揶揄って遊ぶ男が」

「いいではないか、善良な人間は、揶揄わんのだから」

 まあ、そうだが。

 セイは別に、嫌いだからこの男の動きにケチをつけるのではない。

 まだ幼かった自分に、あんな連中を押し付けて、夜逃げしたのが気に入らないだけだ。

「適当に、その辺に座って置け。腹が減ったら、飯を作るから」

 座らせてくれるだけでも、まだ気遣われている方だろう。

 作業をしながらの言葉だから、飯はカスミの腹が減ったら、だ。

 そこまで付き合う気のないセイだが、落ち着く狭さの家の中を見回しながら、適当な場所に座り込む。

「ああいう村は、多いのか?」

「お前が見た限りでは、どうだった?」

 聞き返すカスミに、若者は静かに答えた。

「通ってきたところは、あそこまでではなかった。でも……」

 言いかけて、つい溜息を吐く。

「どの国も、どんなに小さい集落でも、奥底でしっかり繋がっているんだな」

 独特な風習がある村も、多々あった。

 それは、近い村同士で似通っている時もあれば、突然様変わりすることもある。

「まとまって生きるのは、悪い事ではない。どんな生き物でも」

 数が増えても、それが身を守る術なのならば、気にする事はない。

 だが、その頂点にいる者が、狂っていたら。

 まとまっている分、その考えは周りに浸透しやすい。

「まっとうな村は中々作れないが、崩れる時は、あっという間だ。どの群れもそうだが、そうなっては、完全に滅ぼさぬ事には、後に尾を引く。だから、要らぬ情けは、掛けぬのがいいのだがな」

「……あいつらを、生かしたまま逃げたのは、情けじゃないのか?」

 カスミの手が、初めて止まった。

 肩越しにセイを振り返り、薄く笑う。

「あいつらは、まだ崩れ切っては、いないだろう? だから、お前は、あいつらの傍に戻った、そうだな?」

 そんな話をした翌日から、セイはただ働きに動き、それが済むと、預かり物の繕いが終わるのを待たずに京を後にしたから、カスミとはそれきりだ。

 だが、漠然と感じていたことが、得心に変わった。

「……私は、あの村人達を、うちの連中と重ねてたんだ」

 どこに、似通ったところがあるのか明白ではあるが、正直認めたくないことだった。

「あの村を救えたのなら、まだ望みはあるんじゃないかって、そう思ってたみたいだ」

「……」

 黙って聞いてくれている蓮を見返し、セイは続ける。

「約束通り、私は一度足を洗って、静かに暮らしてみた。見ての通り、その位から時は止まってて、数年ごとの転居は余儀なくされてたけど、それなりに、幸せだったよ」

 だが、周りの住民の中に、本当に極まれに、何かの欲求を我慢できずに、暴れる者がいた。

 言い訳を考えて暴れ、泣きながら罪を軽く済ませる者もいたが、多くはそのまま刑場へと消えた。

 罪を被せられて、釈明が出来ずに罰せられる者や、外面が良かったおかげで、死ぬまで所業がバレず、死後も慕われている者もいた。

 そんな場に出会う度に、セイは只見守り続けていた。

 そして、ぼんやりと考えたのだ。

 恐らくは、祖父がいたあの集団は、今もこんなことを続けているのだろう。

「罪を重ねる罪悪感も、罰せられることがない代わりに、積み重なっている。欲求を散らすために、あいつらは、集団で動いているのに、罪悪感は散らせない。当たり前だ、どんなに選り好みしての動きでも、やっていることは、刑場に消えた人たちと同じだ」

 罪悪感を、少しでも軽くするために、あの集団の頭たるものは、極悪な所業の一族や、集団に目をつける。

 先に不安を残さぬように、只雇われただけの者や、子供が気づかぬ内に出来る刻限を狙い、姿を見止めれないように充分に気遣いながら、少人数で動く。

 そこまでやっても、悔いは大きく残る。

 残された雇われの者が、罪を被ってしまったり、子供が親族の間を盥回しになった挙句、餓死する直前まで追い込まれることもあった。

「要するに、諸悪の根源が、あいつらな訳だ」

「私も含めて、な」

 罪を被った者は、手を尽くして解放に持ち込み、子供は何とか助けた上で、身寄りを探し出して事なきを得ていたが、そもそも、そんな苦労をしているのは、方々の国から集まった、欲求まみれの連中のせいで、その連中の為に、その場所を襲う計画を立てた、頭のせいである。

「あいつら、大きく動くたびに、その後苦しむ人を見て、悔やむんだ。悔やむくらいなら、やらなきゃいいのに。そう思うけど、長くこんな事やっている奴らは、やめることが、出来ないらしい」

 あの村の事も、そうだった。

 エンは、残された女衆の最期に、随分気を病んでいた。

「あの夜、私は休むと偽ってあいつらから離れて、女衆を束ねていた人に、会いに行った。ロンが話さなかった事も、この村の男衆の所業も、残らず話して来た。そうすることで、前向きに話し合ってくれればと思ったんだけど……」

 女達が感じたのは、絶望だった。

「強引に満足な方にって、あんた言ったね。私も、その時やろうと思ったんだ。男たちの事も、一連の出来事や、私が話したことも全て、無かったことにしようと。でも……」

 何故か、躊躇った。

 躊躇った事を戸惑う間に、女の方から、コトの命乞いを切り出されたのだ。

「お前は、遠慮が過ぎるからな。それは、性分って奴だから、仕方ねえよ」

「……」

 軽く返す蓮を、若者は思わず見返した。

「性分?」

「お前は、優しいんだよ。何だかんだと、文句は多いが、最後には引き受けちまう。足洗ったくせに、あいつらの事を気にしてるんじゃあ、もう、離れられねえよ」

 そのことに関してはそうだろうと、自分でも思っていたセイは、言い返せない。

 そんな若者を見ながら、蓮は不敵に笑って続けた。

「だから、お前が変えちまえ」

 目を見開いたセイに、若者はいつもの笑顔で言い放った。

「救うんじゃなく、お前が、そいつらの性分を、徐々に変えてやれ。心配しなくてもな、お前には、それが出来る。昔を知ってる俺からすりゃあ、今でも充分あいつらは変わった。お前が、その根源だ。なら、それ以上に変えられるはずだ」

「……」

 目を見開いていた若者が、不意に破顔した。

「あんたが言うと、何で、こうやる気が出るんだろう」

 珍しく声を立てて笑いながら、セイは頷いた。

「そうだな、やってみる。やって駄目だった時は、覚えとけよ」

「その時は、一緒に、奴らを滅ぼしてやるよ」

 不敵に笑いを返しながら、蓮は請け負った。

 一つの約束を遂げ、また一つの約束を掲げた瞬間だった。

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語り継がれるお話 1 赤川ココ @akagawakoko

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