手記の断片②

革命と犠牲

 俺が見出した、理想を手に入れるための鍵。

 鍵は、未知なる扉を開けた。

 そして現れた理想存在。

 空想の産物である少女。


 さて、問題はここからだ。

 ここからが俺の役目だ。

 理想は確かに顕現した。

 しかし、まだ不安定な状態だ。


 理想を手に入れなければならない。

 理想を手に入れることとは、つまり、

 現実を理想に塗り替えて、

 その色を固定することである。


 それが成されたならば、世界が変わる。

 不自由な現実が、自由な空想で塗り替えられたことになるのだ。

 そのとき、誰もが俺の偉業を讃えることだろう。


 これは、世界を変革するための一歩に他ならない。

 そのために、多少の犠牲はやむを得ない――――。

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