第13話だから僕たちは希望の橋を渡る

そうして狂王は世界を変えた。


「…ここまでするか?」

「するよ、幸成くんと一緒に居るためだもの」

「あっそ」


相変わらず幸成は素っ気ない。


「幸成くんと子作りー子作り公式ー公認たますだれー」


そして相変わらず倉敷は狂っている。

なにせ歌って踊って回転したのだ。

大人になってイケメン度増量、狂気度は倍増。

美しさと狂気は紙一重だが、後者のほうが強いような?と最近幸成は思うのだ。

しかし発言通り、倉敷は同性間での子孫繁栄技術と認識と法律とを世界に広め確立させた。

それはもうそばにいた幸成がぞっとするほど手早く素早くあっという間に、だ。

というわけで今度ふたりの子供が生まれる。

多分倉敷似の女の子。


「幸成くん幸せ?」

「…まあ、な」

「ふふふ、じゃあ次は、ずっと仲良く生きていけるようにしなくちゃね」


その笑顔はあの日見たのに似ていた。

それには盛大に狂気が混ざっていた。

それでも幸成は手放せまいと、軽く背中を叩いて微笑んだ。


「永遠?できるもんならやってみな」

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だから僕たちは  の橋を渡る 狐照 @foxteria

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