時を止めることのできる女。
タイムマシンをつくり、過去と未来を行き来できる男。
似て非なる力を持った二人が、互いの存在に気づき、互いを求める。
現在に閉じこもった女の時を動かしたのが、時を行き来する男だった。
SF的面白さとロマンチックな展開に、ワクワクします。
たまに出てくる『読者の方には~』というメタフィクションも地味に面白い。
女は時を止める能力を、男は時を行き来する力を使い、相手を探す。
そしてついに、という一番読みたい場面で幕を閉じるところが読者からすると憎たらしいけども、とてもお洒落で品がある。
素晴らしい作品でした。