あれも、これも、欲しいんだ。
私は、自分で自分が嫌になるほど、常に、嫉妬に狂っています。相手が年上であれば、「この人は私より経験を積んでいる」と自分を嗜める事ができますが、同年齢帯の相手に対しては、最早感情の捌け口は見付からず、嫉妬を生み出す水車が自身の生み出した嫉妬で回り、それは猛烈に血液を満たすことになります。鳩尾の、丁度背と腹に挟まれた真ん中辺りで、新聞紙のような熟れた臓器がグシャグシャと握りつぶされていく様な感覚を、僕は往々に得ます。
時に新聞紙というのはよく燃えます。それにマッチの一本さえ放ってしまえば、その感情は強烈な原動力になるのです。そのはずなのです。なのに、ああ、マッチどころか、火花の一つも僕は見つけたことが無い。体の中で四肢の末端に追いやられたゴミは、普段見えない癖、忘れた頃に血管を撫でてくるのです。
ただ、ただ、熱いのです。
陽炎 何時かの記憶 袋陀 [たいだ] @laze
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