編集済
柊さん、こんにちは。今日はこちらに来ました。
エッセイのほうは、今「La Haine」の映画を観ているところなので、それが終わってからと思い、でも、毎日書くのが習慣になっているので何か書こうかな、とそこらをぷらぷら歩いてみたら「モザイク」に出会いました。
タイトルが「5文字」で、「たった5文字が言えなかった」で始まり、「大切なものをなくしました」で終わる自主企画でした。柊さんが自主企画に参加なんて、意外。おもしろそうと思って読んでみたところ、なんて美しくて悲しい。青年の記憶は忘れたくないのに消えてしまうのですものね。深海の真珠のような作品です。
さて、あつかましくも拙作の話ですが、前に、似たようなテーマで長編を書いたことがありました。ある大学生カップルがいて、彼のほうが記憶を失ってしまいます。で。女子のほうは(勉強の)できがよくないのですが、一念発起して医者になることを決心。アメリカまで行って、その治療法を見つけます。ふたりが再会するのは40代(笑)私はラノベという言葉も知らなかったですが、昔から、そういう傾向のようですわ。
今、私がそのことを思い出してこの自主企画に参加したら、タイトルは「なおすから」。でも、さいごは20数年たって、「たいせつなものを取り返す」話なので、企画条件には合わなかったです。
柊さんのこういう作品、もっと読みたいと思いました。
思いだして戻ってきたのですが、Mrs. Green Apple の大森元貴さんのソロに「French」というのがあり、その中の歌詞に
「忘れては無い 忘れては居ない
擦れては無い 全ては無い
君との昨日を抱きしめて眠りたい」
という高音の美しい部分があり、
まるで柊さんのこの作品のテーマソングみたいです。
Youtubeで聴けます。
作者からの返信
九月さん、こちらにもお越し下さりありがとうございます。前のアカウントの時に書いたもので、読まれることがないので、レビューまで頂いてとても嬉しいです。自主企画ってときどき面白いものがありますが、与えられたものに対しての瞬発力が必要ですね。この時はたまたま痴呆を扱ったフランスの短編アニメを見たときで、それに触発されました。
書かれた作品は大河ドラマですね。記憶喪失はちょっとロマンチックになるのに、痴呆はそうはなりませんね。歳のせいでしょうか。それも切ないです。
日本の今のミュージシャンを知らなくて、教えて下さってありがとうございます。せめて過去を抱きしめて眠れたら幸せでしょうね。
こんばんは😊
始まりと終わりの言葉が決められたお題でのショートストーリーなんですね。
そこから、物語を作るって面白そうですが、実はとっても難しいでしょうね。
最初は何の事だろうと思っていましたが、
モザイクとなり、破片になり、こぼれ落ちてゆく。
この表現で主人公の置かれている立場というか病気が判明してきました。
短い文の中で、幸せいっぱいだった二人の状況も伝わり、その記憶が少しずつ消えて大切なものをなくした切なさも伝わりました。
読後も物悲しい余韻の残るお話でした。
柊様、ありがとうございます✨
作者からの返信
この美のこさん、こんばんは。こちらにもお越し下さってありがとうございます!
ずっと前の企画で他の方が書いておられるのを読んで自分もやりたくなりました。そうですね、枠がある中で書いてみるって自由なのとは違う面白さと難しさがありますよね。
この話は記憶を失くしていく本人の視点で書いたものですが、あくまで僕のイメージでモザイクに喩えました。こればかりはその境地に置かれてみないと分かりませんね。
短い中に夫婦のささやかな歴史や物哀しい感情を凝縮させてみたいと思いました。
優しいご感想にあたたかい星もくださり、感謝です。
こちらこそ本当にありがとうございますm(__)m
編集済
本当は柊さんの作品全部、一度拝読してました。どの作品もグサグサと刺さりつつ、深い所までは考えず、その記憶は断片的に残っているだけです。
昨日、ジュールの感想を書いた中に「私が記憶喪失だからなのか」って書きましたが、この作品に重ね合わさるものがある気がします。
動物は過去と現在と未来を比べる事はないと聞いた事があります。
「今日の散歩道は昨日より退屈だ」なんて思わずに、常に今を精一杯に生きていると。
だからもしかすると今だけを生きている方が幸せなのかもしれないなんて思ったりもします。
わすれることは悲しい事でもありますが、なくなる事ではないと思ってます。
彼は最後に「大切なものなくしました」と言ってますが、そう思っているだけなんじゃないかと思います。
企画作品だからこう言うのは仕方ないので、この物語が終わった後に相手の方が言います。
「大丈夫。わすれても、なくならないんだよ」と。
一年前とは違う自分にとっては再読ではなく初読なので、また少しずつ読ませて頂きますね。
作者からの返信
ふうこさん、こちらにもコメントをありがとうございます!
全部読んで頂いてるんですね。それだけでもとても嬉しいことですm(__)m
なるほど動物って昔を思い出したり過去と比べたりとかしないんですね。それはある意味一番前向きなことかもしれませんね。人間は「今だけを生きる」ってなかなかできなくて、いいことも悪いことも含めて過去が干渉してくる気がします。
「忘れてもなくならない」というのはとても救いになる言葉ですね。本人が失くしたと思っていることも、誰かが覚えているだけで存在し続ける、そういう見方はとてもいいですね。
同じ作品でも読むときの心境で違って見えることもあると思います。丁寧にお付き合いくださり、本当にありがとうございます。
最後の一文切ないです。
私、こちらの作品まだ未読だったんですね。
夏輝さんが近況ノートで柊さんのこの作品のイメージソング
を教えてくれたので伺いました。
ショートですが、言葉選びが秀逸ですね。
作者からの返信
ハナスさん、こちらも読んでくださってありがとうございます!
最初と最後の一文は決められたフレーズだったので、そこへ嵌るように持っていくのが難しくも面白くもありました。
このテーマはいつか自分にも訪れる可能性があるものだと思います。
そのときどう感じるんでしょうね。
神楽耶さんですか。あとで見に行ってみますね。教えて下さりありがとうございます!
このような掌編にも星をたくさん頂戴して感謝です。重ねてお礼申し上げますm(__)m
編集済
柊さんの作品は、やっぱり優しい光が射し込んでいるように思うんです。
悲しく恐ろしく残酷な世界にあっても。
優しい光がぽっと落ちている。
その美しさが。
なんというのでしょうか、世界をくるんで温めてくれるような。
私の大好きで最も怖い、しかし読む度に心を揺さぶられる小説が『アルジャーノンに花束を』なのですが、本作に通じるものを感じました。
心を揺すぶられてしまいました!
追伸
レビューの『ネタバレ』外させて頂きました!・・いやその、実は『ネタバレ』の定義がよく解っていなくて。・・ネタって物語の核心部分?それに触れたら『ネタバレ』なのかなあ?なんて考えてしまう愚か者なのです、私。周りの皆さんにいつもご迷惑をお掛けするのです。
失礼致しました!
作者からの返信
呪文堂さん、このようなショートショートまで読んでくださりありがとうございます!
優しい光が落ちているでしょうか。そう感じて頂けたらこの話にも救いがあるように思えます。あくまでもイメージで書いたものですが、もしかしたら自分にも起こりうる将来かも知れないなどと思います。
『アルジャーノンに花束を』胸がぎゅっとなる作品ですね。あのような名作を思い出していただけるとは光栄に尽きます。
また、とても心のこもったレビューを頂戴してお礼の言いようがありません。ネタバレになってないですし、バレても困る内容ではありませんので、ネタバレは外して頂いても大丈夫です。というかこのレビューが隠れているのがもったいないです。
実は短編の類は引っ込めようかと時々思ったりするのですが、呪文堂さんのおかげで掲載し続ける気持ちになりました。本当にありがとうございます!
短編を再度あげてくださり、ありがとうございます(*^^*)
私が初めて柊さんの文章にふれた、思い出深い作品です。改めて読んでみると寂しいけれど、どこか美しいですね。線香花火のようです。消えいく儚さのなかに、キラキラと光るものが混じっている。
記憶が消えても、君と過ごす時間のなかで、なにかを感じることはできる。幸せな記憶はなくても、喜びや幸せを感じる毎日あったらいいですね。
いつ読んだのかな?と思ったら、2021年1月2日。……え?今年?
ええっーーー!柊さんと出会って三ヶ月ちょっとですかぁぁぁΣ(*´◯`ノ)ノ
三年ぐらい交流しているかのような馴れ馴れしさです。
柊さん!いいんですか!気まま猫ゆいにゃんが、柊さんとこに住み着いていますよ!(=゚ω゚=)お魚チョウダイ♪
作者からの返信
遊井さん、コメントありがとうございます。
最初に読んでくださったのこれでしたか。暗かったですね。
短編を気まぐれで出したり引っ込めたりしすぎですよね。ショートショートの扱いが難しくて。独立した作品としては弱いので。自主企画のために書いたものは残すの躊躇します。
この話はフランスの短編アニメーションがモチーフです。自分に関係のないことを題材に書いたの初めて。そういうのもっとやるべきですね。
たった三カ月……いやあ、もう三か月ですよ。
でもとてもありがたいです、こんなによくして頂いて。
猫はたまにでいいですけど(笑)🐟🐡🐠
また読んでくださるなんて、感謝です。ありがとうございましたm(__)m
確かに存在したということは事実なのに、それを捉えられなくなってしまう……誰のせいでもないからこそ、ただただ哀しいです。
目の前にいる「君」の優しさや残された写真の笑顔から、それが幸せであっただろうと推測できることが、さらに胸を締めつけますね。
短いながらも、行間にたくさんのことが凝縮された作品でした。
作者からの返信
陽澄さん、こちらも読んでもらえてとても嬉しいです!
誰のせいでもない、そうですよね、ある意味一番残酷な自然現象かもですね。
おそらく満ち足りた過去も、愛しているはずの人もこうしてモザイクになっていって、最後は大切なものをなくしたという感覚だけが残って。でも多分それも消えちゃうんでしょうか。
行間に凝縮された、というお言葉嬉しいです。あたたかい評価も頂き、ほんとにありがとうございました!!
編集済
以前どこかで聞きかじった「死への恐怖から逃れるため、人は認知症になるのだ」という話を思い出しました(無論これはあくまでそういう受け止め方もあるよねという、一つの解釈に過ぎないのですが)。
それこそ、第三者から見れば大切なものをなくしたことさえわからなくなった方が楽になれそうなものですが──。それでも、大切なものをなくした痛みくらいは憶えていたいよなぁと。せめて痛みと共にあれたらなぁと、そんなふうに考えてしまいます。
作者からの返信
姫乃様、
短い話を丁寧に読んで下さりありがとうございます。漠然とした映像的なイメージを書き留めたような感じですが、読む方によって色々捉えて下さるのが嬉しいです。
どうなんでしょう、人それぞれですね。僕なら痛みは覚えていたくないかな。失くしたことさえ分からない、というのが個人的には有難いかも知れません。こればかりは、その時を迎えないと分からないのかも知れません。
こんにちは。
柊さんの詩、読ませて頂きました。
「わすれないが言えない」ってとても誠実だなと思いました。相手を安心させるために、その場を温かい空気にさせるために「忘れないよ」と言うのではなく。自分に対しても相手に対しても真摯な人なのだと。
これまで「僕」がどんなふうに生きてきたかが目に浮かび、そんな「僕」を「君」はよく分かっているのだろうと。「目を逸らして曖昧に笑う僕」を見て、愛しい気持ちと寂しさが入り混じったのではないかなと思いました。
記憶を失くしていく過程はやりきれない気持ちですが、それを一緒に悲しみながらも受け止めて側にいてくれる人がいるのは幸せですね。素敵な詩を読ませて頂きありがとうございました。
※拙作に頂戴したコメントの最後の一文に対して、追記でお返事いたしました。あの箇所は他の方にも分かりづらい文脈だったと思います。ご質問ありがとうございました(*´-`)
作者からの返信
葵さん、こちらにおいで下さりありがとうございます!すっかり埋もれているので(笑)目を留めていただけて嬉しいです。優しいお言葉と過分な星にもお礼申し上げます。
確かに嘘をついたりごまかしたりできない、というのは、妻にも自分にも正直だと言えますね。それが記憶を失くしていく不安からだとしても、取り繕うことができない人なのかも知れません。こんな短い文章の中に人物の人となりや過去まで感じ取ってくださるとは嬉しい限りです。
記憶を失くしていく哀しさもそうですが、一緒にいる人はそれを気丈に受け止めなければならないんですよね。多くの方が色んな気持ちを抱えながら「君」の立場で支えておられるんだろうなと思います。
返信の追記も拝見しました。ありがとうございます。質問という意図ではなかったんですよ。人種は違いますが、沙羅はきっとエミネムに自分を投影しているのだろうなという印象がありました。だから読者には伝わると思います。こちらこそ問いかけのようなコメントになって失礼しました!